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生駒市にたつ4人家族のための住宅です。
当初敷地は中央で高さ1mの擁壁で2段階に分けられており、全面道路が坂道のため低い方の敷地にしか車は寄り付けませんでした。低い方に車庫、高い方に住宅を計画することが合理的な選択でしたが、高い方の日照が悪いことを要因に、違う方法を探しました。
まず1mの擁壁を取り壊し安息角の斜面とします。次にその斜面をまたぐように建物を配置し鉄骨柱とコンクリートスラブで持ち上げ、1階をピロティーとし、持ち上げられた2・3階は軽い木造とします。
これによって、ピロティーは大きな玄関ホールかつ外部へのバッファーとなり、2・3階は眺望と日照を獲得しました。
内部空間は、屋根を外断熱とすることで現しとなった梁、野地板が長手方向にリズムを刻み、木の暖かみを伝えます。3階は半層空間としてボリュームを押さえて、コストと日影に配慮すると同時に、屋根裏のような窮屈さとおおらかさを合わせ持つことを目指しました。また、3階床によって家型の架構の開きを矯正しています。
景観条例による屋根形状の規制と経済性を考慮し家型という一つの横断面を選択していますが、内包的な家型から家族を解放したいという思いから、室2の2つの窓を外側へオーバーハングさせることとしました。それぞれの窓枠の間はワイヤーで繋がれており、数年後にはノウゼンカズラのパーゴラとなります。
イニシャルが「N」である家主4人家族のために設計した家ではあるけれど、考えた過程と導きだした答えは多くの4人家族「n」にとっても汎用性があるとの思いからタイトルを「4n」としました。