注文住宅

箱根板橋S邸-高台に建つヴォーリズ建築へのオマージュ-

面積:

190㎡

内容:

ご主人は私と同郷(小田原)で、現在も私と同じ杉並区在住、そんな繋がりから定年後に生まれ故郷で暮らすための家の設計のご依頼いただきました。
住まい手はものすごく建築に精通されている方で、希望する建築にも確固たるイメージがあり、やがてそれが戦前の日本で数多くの西洋建築を手がけたアメリカ生まれの建築家、ウィリアム・メレル・ヴォーリズの建築であることをご自身が付きとめられました。
時間は十分あるプロジェクトだったので、お施主さんと一緒に京都駒井邸をはじめとするヴォーリズ設計の住宅を見学するなどして、じっくりと方向性を絞っていきました。テイスト的にはこの駒井邸に近づけることに尽力し、一方プラン的にはごくシンプルな構成で、配置中央の回り階段とそこに沿うビルトイン暖炉が唯一の特徴、というところに落ち着きました。非常に素直で、ひねりの無い間取りとも言えますが、これもまたヴォーリズから影響と言えるでしょう。
これまで当事務所で設計した住宅には無かったテイストでしたが、とても良い経験をさせていただきました。

この住宅事例を手掛けた建築家

遠藤誠

建築家 / @東京都

「そこに在るべくして在るような建築」 を目指して設計したいと思っています。 近年の建築雑誌を賑わすような作品の傾向 (他よりも抜きん出ることに主眼が置かれ、奇をてらうことを意識しているような・・・)に対しての不信感から、最近そんな風に思うようになりました。在るべくして在る姿=必然たるデザインとは、一見地味で目にとまりにくいものかもしれません。その割にそれを追求し極めるためには多大な時間と努力を要する、効率の悪いものとも思われるでしょう。しかしそういう姿勢から、時代の流れに迎合しない、深く、長く愛されるデザインは生まれると考えています。 建築にはまず使う人がいて、敷地があり、それをとり巻く自然環境、社会環境、経済環境などさまざまな条件があります。そこに在るべき建築の姿とは?それは建築家の頭の中にあるのではなく、すでに存在している。設計という作業はそれを探し出すことであると考えています。

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