注文住宅

ピアノと暮らす家

面積:

128㎡

エリア:

東京都練馬区

実施時期:

平成24年10月

内容:

1.変則的な敷地条件を逆手にとって: 
土地探しから家づくりをはじめたK様ご夫妻が、環境を気に入っていた江古田~桜台周辺で出会った敷地は、幅4mの袋小路の突き当たりの大きな土地を2分割した台形状のもので、互いの敷地にはみ出さないとそれぞれの敷地に自動車が出入りできないため、道路に接する部分の所有はそれぞれ分かれているが共用地として利用することを条件付けられた変則的な敷地でした。実際に現地に行ってみると、通りから奥まっていてなんとも落ち着いた静かな雰囲気で、K様ご夫妻はとても気に入りこの敷地を購入されました。敷地面積の約1/4が共用地として建物を建てることが制限され、残った地型は台形という変則的な条件を逆手にとって個性的な家づくりを目指す!・・というのがK邸プロジェクトのテーマです。
2.ピアノと一緒に暮らす: 
  K様ご夫妻の趣味はお二人ともが大きなコンクールでそれぞれ優勝するようなレベルのピアノ演奏であり、ピアノが生活の中の大きな割合を占めています。仕事から帰った深夜にも心おきなく演奏の練習ができる防音性能を確保しつつ、リビングからはピアノを常に見ることができるという相反する課題と、鋭角に尖った敷地形状を掛け合わせて、グランドピアノの配置がしやすく、壁面が平行でなく音響性能に優れた三角形のピアノ室を、工夫満載のガラス貼りのオリジナル防音引戸でリビングと繋げる間取りが試行錯誤の末に生まれました。
3.光と風と緑の景色を室内に引き込む: 
  東京都の第一種高度斜線によって鋭角に尖った敷地北側奥には1階分の高さしか建てられないため、K邸は2階から1階へと続く大きな三角屋根と、平面的にも三角形(台形)のシルエットが特徴です。この独特なフォルムの立体の中央部に大きな吹抜けを設けたり、北側の大屋根にトップライトを設けたり、庭の緑を隣家との視線の交錯が生じないように注意深く設けたスリット窓で室内に引き込んだりして、光と風と緑が家の中を立体的に通り抜ける3次元的空間を創出しました。
4.自然素材とDIY: 
 室内は、杉板の天井、ナラフローリング、珪藻土壁、ウッドチップクロス壁など、天然素材を多く使用しています。そしてフローリング塗装は植物油由来の塗料をK様ご夫妻がDIYで塗装しました。

この住宅事例を手掛けた建築家

宇野健一

建築家 / @東京都

空間から場所へ アトリエグローカルの目指す設計は、見た目の格好よさだけを重視したカタチ優先のデザインではありません。人が暮らし、様々な生活行為が営まれることで、はじめて空間は場所へと命を吹き込まれると考えます。 私たちは、心地よく、楽しく、安全で、夢や思い出がたくさん詰まった「場所づくり」を目指します。 地域から地球へ 建物の建つ場所の気候風土、まち並み、コミュニティなど様々な地域特性との調和を大切にした設計を心がけます。一方、ひとつの建物をつくることは、資源・エネルギー・温暖化などの地球環境、あるいは世界経済などとも深く関連します。私たちは設計活動を通して地域に根付きつつ、地球の将来に対しも責任ある態度で貢献したいと考えます。これは私たちの事務所の名の由来でもあります。 プロセス重視の設計手法 私たちは、お客様との対話や共同作業(ワークショップ)などを通して、お客様のニーズを的確に理解し、時にはお客様と一緒に新たなニーズを発見しながら設計を進めたいと考えます。建築家からの一方的な提案や、お客様のご要望を表面的になぞるだけの設計は行いません。 お客様とのコミュニケーションが、建物への思い入れや愛着を育む一助になるような設計プロセスを心がけます。

宇野健一

建築家 / @東京都

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