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「青山、いいなあ。いつか住んでみたいなあ。でも、高くてとても無理……」と思っていたのだが、予期せぬ展開で現実になった。前のオーナーは妻の知人の女性建築家。住み替えを決めていたその人は、「古屋さんが買ってくれるなら嬉しいな」と、不動産会社を介して売り出す前に、かなり値引きして売ってくれたのだ。
南欧風にリノベーションしてあった室内は、シングル女性仕様。おしゃれで優雅で、そのまま住みたい人もいたに違いないのだが、夫婦そろって建築関係の仕事をしている古屋さんは、自分たちのテイストを大事にした。手持ちの家具が映えるシンプルな内装にしたいと、フルリノベーションを計画。ネットで知ったエム・デザインに設計・施工を依頼し、自分たちも図面やパースを描いてイメージを伝えた。既存部分を残したのは、床のテラコッタタイルだけ。
以前は自由が丘の賃貸マンションに住んでいた古屋さん、縁あって秀和レジデンスの住人になったが、「実は外観はそんなに好きじゃないんです(笑)。でも、このくらい古い秀和になると、さすがにいい場所を押さえている。この立地は何ものにも代え難いですね」(夫)。 地下鉄の駅から徒歩7分。窓からは緑も見える好環境だが、屋上に上がれば、都心の眺めがどこまでも広がっている。
「最初、バルコニーのデコラティブなアイアンの手すりをあまり好きではなかったんですが、中から見ると視線も風も抜けて気持ちがいいです」(妻)。「階段がゆったりしているとか、アプローチのつくりとか、いい意味のムダがあって、ホッとしますね」(夫)。実際に住んでみて、ヴィンテージ秀和の良さを実感している。
TRUCKのソファ、アントチェア、ケヴィ…。愛着ある家具に居場所を与えることがリノベの重要テーマ。それ以外は極力シンプル&ローコストを目指した。シンプルなラックをキッチンとの間仕切りに