注文住宅

みらいのいえ

実施エリア:

神奈川県三浦市

実施時期:

2010年10月

延床面積:

142平米

内容:

神奈川県三浦海岸沿いの丘の中腹に立つ環境共生住宅。

日本の「伝統的民家」と現代の「環境共生」を組合せた住まい。これをあえて21世紀における「みらいのいえ」と名付けた。もう一つの特長は伝統構法の大工とともに、インターネットと口コミの一般公募よるワークショップで工事が行われ、延べ200名が参加したこと。 単に作業を手伝うのではなく、「家づくり」を契機に地域や 現代のコミュニティをつくるという意味で「コミュニティ・ビルド」と呼ばれ、現在ではその考えは東日本大震災以降のまちづくりのキーワードの一つともなっている。
​この家は可能な限り「持ち込まない。持ち出さない。」を合言葉に、地球環境に極力負荷を与えない自然素材を用いた省エネルギーの家として考えられ、具体的には以下の選択を行った。
・ 木・・・近隣国産材のムク材を使用
・ 土・・・ 内部に蓄熱効果を上げる曲面の土壁と版築の蓄熱壁。版築と草屋根には現場の土を使用
・断熱・・・・・・・自然・再生系断熱材の使用   PET再生断熱材・杉皮断熱材
・ サッシュ・・・・全て国産・地杉による木製サッシュ
・ 環境共生・・・草屋根、しっくいの内壁、Rの蓄熱土壁、古材梁再生利用
・ エアコンを使用しない・・・北・上下通風により通風の確保、草屋根の断熱効果、しっくいの調湿性の利用 などである。
伝統的な日本の民家に習い軒の出は1200mmと深く、夏の日差しは深い軒でカットし、冬の日差しは南面2層分のガラスから土の蓄熱壁に集めるパッシブデザインの原理を活用。単なる伝統的な民家ではなく、曲面の蓄熱用の土壁が家の中心を貫き、上下換気用の高窓がその外の草屋根の屋上庭園とつながるなど、室内温熱環境を考慮した現代的なデザインとなっている。
居住後温熱データを1年に渡ってとった。ドイツのパッシブハウス基準の1/3程度の日本の断熱基準ではあるが、温暖な地域のため冬でも10℃以下にはほとんどならず、土を使った「パッシブ」の有効性が示唆された。

DATA
・ 所在地:神奈川県三浦市
・ 主用途:住宅
・ 建築面積: 121.39 M2(36.7坪)・床面積:142.63 M2 (43.1坪)
・ 設計 遠野未来建築事務所 遠野未来
・ 施工 株式会社 楽居
・ 構造: 木造軸組構法2F建て
・ ・主な仕上げ:外壁:現場土入り左官仕上げ t25、内壁:木組表し、しっくい仕上げ
         床:1F ヒノキt15、2F 杉 t30、 屋根:現場土による草屋根
・ 工期:2009年5月 〜2010年12月