2018/11/02更新0like2222view

著者:hausraum

窓で室内温度が変わる!最適な窓の選び方

夏は涼しく冬は暖かい、断熱性がよい家は快適ですよね。では、断熱性の高い家に必要なものは何でしょうか?家の断熱性を左右するのは断熱材だけだと思われがちですが、実は、窓も大きく関わっているのです。どのようなポイントに注目すれば、最適な窓を選ぶことができるのか、窓の断熱性について詳しくみていきましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

室内の気温が変わる!窓断熱の重要性

性能のよい断熱材を使用することは重要ですが、熱を室内外へと伝えるのは壁だけではありません。壁を伝わる熱のほかに、窓ガラスやサッシ(枠)から伝わる熱にも注意しなければならないのです。

断熱材は、壁の中に入っています。つまり、外壁と内壁に包まれています。しかし、窓ガラスとサッシは、何にも包まれておらず、直接外気に触れています。
このことから、窓ガラスを通して外から中へ、中から外へと熱が伝わりやすいことが簡単にイメージできますね。
K-ATELIER「津紬の家(つむぎのいえ)~大きな勾配屋根の家~」
また、壁に結露ができたという話は、ほとんど聞きません。冬場に壁に触れて、耐えられないほど冷たいと感じることも少ないでしょう。しかし、冬場の窓は触るととても冷たく、結露に悩まされている方もたくさんいると思います。

結露は、室内外の気温差によって生じます。そのため、室内外の熱を伝えやすい窓ガラスとサッシは、結露が生じやすくなります。結露を生じないようにするためには、窓ガラスとサッシに熱が伝わりにくくしなければなりません。
このことからも、窓ガラスとサッシの断熱性能の重要性がわかります。
小泉一斉+千葉万由子「コンセント」
せっかく窓を付けるなら大きな窓にして、開放的な空間をつくりたいですよね。しかし、せっかく開放的な空間をつくっても、室内の気温が外気の気温に左右されてしまっては、どうしようもありません。

窓ガラスの断熱性についてのポイントを抑えておくことで、壁一面を窓にしても快適に過ごせる家をつくることができます。

数値でわかる!断熱性能のチェック方法

さて、窓ガラスとサッシの断熱性は、どのように確認すればよいのでしょうか。
実際に断熱性を体験することができるショールームなどもありますが、数が少ないうえに、すべての窓を試すことは難しいですよね。

そこで、簡単にチェックする方法の一つとして、断熱性の数値を比べるという方法があります。

熱の通りやすさ・通りにくさを表す数値を、「熱貫流率」と言います。この数値が低ければ低いほど、熱を通しにくい=断熱性が高いということになります。

窓を選ぶときには、この数値をチェックしてみましょう。
COMODO CASA × Re:CASA「光を取り込む「H型の邸」」

断熱性の高い窓ってどんなもの?

窓の断熱性は、数値によって簡単に比較できることがわかりました。さらに、窓の構造を理解すると最適な窓の選び方が分かってきます。

最近の窓(サッシ)は、「Low-Eガラス」という特殊な金属膜のコーティングがされたガラスを使い、中空層という隙間を持たせた複層ガラス(ペアガラス)が主流です。この窓は、遮熱・断熱効果に優れているといわれています。

複層ガラスの2枚のガラス間の中空層は、厚くなるほど断熱効果が高くなり、さらに、乾燥空気よりもアルゴンガスが入った方が断熱効果が高くなります。
Low-Eガラスは、2枚のガラスのうちどちらか一方のガラスにLow-E金属膜コーティングをすることで、効果を発揮します。

室内側をLow-Eガラスにした複層ガラスは、一般的に「断熱型」と呼ばれます。
寒い冬には太陽の光を取り込み、室内の暖気を外に逃がしません。冷え込みを押さえてくれるので、北側などの寒い部屋に使用するといいでしょう。

室外側をLow-Eガラスにした複層ガラスは、一般的に「遮熱型」と呼ばれます。
外からの日差しをカットし、室内の温度上昇を抑えるので、西日が気になる部屋にもおすすめです。また、Low-EガラスにはUVカット効果もあります。
ガラスだけではなく、ガラスをはめるサッシ(枠)の材質も、種類によって断熱効果に違いがあるので見ていきましょう。

まず、サッシの材質には以下のものがあります。

・一番安価な「アルミサッシ」
・もっとも高価な「樹脂サッシ」
・室外側がアルミ、室内側が樹脂となっている「アルミ樹脂複合タイプ」

樹脂は、アルミに比べると熱伝導率が約1000分の1と言われており、結露しにくくなっています。
素材だけを比べると、樹脂の方が圧倒的な断熱性を持っていますが、最終的な窓全体の断熱性はガラスとの組み合わせで決まるので、注意してください。
最近では、複層ガラスだけでなく、トリプルガラスもあります。熱貫流率を比較すると、トリプルガラスの断熱性能の高さがよくわかります。

窓は種類によってコストがかなり変化するので、よく検討しましょう。
中辻正明「室津・海の家」
窓を選ぶ時、大きさや開き方に注目しがちですが、より快適な家をつくるために、窓の断熱性にも注目して最適な窓を選んでいきましょう。
お気に入りに追加

SUVACOは、自分らしい家づくり・リノベーションをしたいユーザーとそれを叶えるプロ(専門家)とが出会うプラットフォームです。

家づくりについて学ぶ

「自分らしい家づくり」に大切な、正しい家づくりの知識が身につくHowTo コンテンツ集です。

専門家を無料でご提案

家づくり・リノベーションはどこに頼むのがいい?SUVACOの専任アドバイザーが全国1,000社以上からご希望に合うプロをご提案します。

住宅事例をみる

リノベーション・注文住宅の事例を見たい方はこちら

家づくりの依頼先を探す

リノベーション会社や建築家、工務店など家づくりの専門家を探したい方はこちら

会員登録を行うと、家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討にお気に入り・フォロー機能が使えるようになります。

会員登録へ

同じテーマの記事

同じテーマのQ&A

住まいの記事 カテゴリー一覧

専門家探しも、家づくりのお悩みも
SUVACOのアドバイザーに相談してみよう

専門家紹介サービスを見る