2017/08/08更新4like51871view

著者:水沼 均

ウォークインクローゼットの広さはどれくらい必要?畳1枚ちょっとでも大容量収納を楽しめる!

この記事を書いた人

水沼 均さん

建築設計の学校で長年教師を務め、大勢の生徒さんと接してまいりました。年齢、経歴、そして住まいへの思いも大変多様で、他では得られない貴重な経験ができました。その経験を生かして、豊かな住まいづくりに役立つような記事をたくさん書いていきたいと思います。

独立した部屋として大容量の衣類を収納できるウォークインクローゼットは、マイホームではぜひ取り入れたい要素の1つです。でも、限られた面積の住まいでウォークインクローゼットが確保できるだろうか。せっかく作るのだから、なにか工夫に満ちた楽しいウォークインクローゼットは作れないだろうか。そうお考えの方は多いのではないかと思います。

ここではウォークインクローゼットに必要な面積や、さまざまな工夫のある楽しいウォークインクローゼットをご紹介したいと思います。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

ウォークインクローゼットの広さはどれくらい必要なの?

とても便利なウォークインクローゼットですが、1部屋分の広さをとってしまうため、小さめの住まいでは敬遠されてしまうこともあります。しかし実際には、小さなウォークインクローゼットであっても十分活用することができます。では実際、どれくらいの広さが必要なのでしょうか?

下の写真はウォークインクローゼットの中に棚を「コ」の字形に配置した例です。両側面と正面に棚があります。この配置はもっとも大容量が期待でき、面積はだいたい畳3枚分、つまり3畳間くらいの広さが標準です。

いかがでしょう。これだけリッチなウォークインクローゼットでも、3畳間取れば作れてしまうんですね。

もっと小さくても役に立つウォークインクローゼットは作れない?

では、3畳間を確保するのもなかなか難しいという場合を考えてみましょう。もっと限られた面積でも、ウォークインクローゼットは十分に作ることができるのです。

まず2畳間でウォークインクローゼットを作るときは、上の写真にある正面の棚をなくせば収納効率がさらにアップします。ご夫婦のための衣類収納としては、畳2枚分の広さがあれば十分にゆとりのある容量が確保できます。

畳1枚分強の広さがあればウォークインクローゼットは作れてしまう!

では、もっと小さくできないだろうか?できます!ウォークインクローゼットは、幅が最低で約1.3メートルちょっとあれば作ることができます。この場合、下の写真のように側面の棚は片側だけになりますが、正面と合わせて「L」字形に棚を作ることで容量が確保できるのです。

ではその場合の奥行きはどれくらい必要でしょうか?約1.8メートル取れればかなりリッチなウォークインクローゼットになりますが、そこまでは無理でも約1.3メートルちょっとの奥行きがあれば大丈夫です。

つまりウォークインクローゼットは、最低約1.3メートル×約1.3メートル取れていれば、手に入れることができるわけです。これはなんと畳1枚強の広さなんです!

通路としてウォークインクローゼットを作ることもできます

ウォークインクローゼットは独立した部屋として考えられることが多いですが、実際には通路をウォークインクローゼット化した、「ウォークスルークローゼット」という作り方もできます。

玄関の土間から入れるようにしてLDKへ通り抜けができる洋服倉庫のようなウォーキングクローゼット。玄関や寝室、LDKとつながっています。
シューズコーナーの方からも直接室内に上がることが出来ます。
寝室とクローゼットはやさしいアーチ開口で結ばれている。 お出かけ支度の距離感も短くスムーズです。

ウォークインクローゼットを家族の交差点にしてしまう

下の写真は工夫に満ちたすばらしい例です。各個室の衣類収納をすべて1カ所にまとめ、ここから部屋や廊下への出入りができるようにした力作です!

結果、このウォークスルークローゼットは単なる収納だけでなく、家族が行き交う交差点のような楽しい場所にもなっています。中央のアイランド状の収納エリアも、とても粋で魅力的なデザインですね。

洗面脱衣室の隣にウォークインクローゼットを設けるのも便利です

洗面脱衣室は頻繁に衣類を着替える場所でもあります。そこで、ここに隣り合ってウォークインクローゼットを設けると、着替えが大変楽になりそうですよね。

また洗面脱衣室には洗濯機が置かれることが多いですが、洗濯の終わった衣類をその場でパッと片付けられるのもとても便利です。

下の写真では、洗面脱衣室の奥の部屋がウォークインクローゼットです。これだけ隣接していると着替えも楽ですし、洗面脱衣室の鏡をドレッサー替わりに用いることもできて、大変便利ですよね。
洗面室では脱いだものをそのまま洗濯機に、洗い終わった後は隣のウォークインクローゼットの物干しバーへ。部屋干し派にはたまらない家事動線です。
また、下の写真も同じく洗面脱衣室と連続してウォークインクローゼットを設けています。そして部屋の中央に洗面スペースをアイランド状に設けることで、独特の広がり感とつながり感をもたらしています。住まいをとことん楽しめる秀逸なデザインです!

ウォークインクローゼットを積極的に見せてしまおう!

ウォークインクローゼットは収納スペースなので、とかく地味に目立たずに作られるのが一般的です。しかし下の写真のような例を見ていると、これはもはや小さな「ひそみ」のような楽しい部屋と言って良いのではないでしょうか。

ウォークインクローゼットだけではなく家全体なのですが、換気空調がいきわたるように各部屋の壁はすべて横格子でできており、木の横格子は壁に取り付ける前に雨風にさらし風合いを出したそう。デザイン性も実用性も高く、真似したくなりますね。
そしてこちらの例では、ウォークインクローゼットに大きな窓とおしゃれなドアまで設けています。もはや収納というよりは、カジュアルなブティックが部屋の中に開店したかのようですね。こんなに楽しいウォークインクローゼットなら、収納することがすっかり趣味になってしまいそうです!

ウォークインクローゼットの注意点

このようにとても楽しくて便利なウォークインクローゼットですが、注意すべき点としては、一番に空気の入れ換えができやすいことが挙げられます。特に夏場、衣類は湿気を含んでしまいがちですので、可能な限り空気の流れがよくなるように設けるべきでしょう。

下の写真ではウォークインクローゼットに小窓を設けて通風を確保しています。そして建具を開け放すことで、寝室の通風をも確保できるように設計してあります。またこの小窓は、収納の邪魔にならないように低い位置に設けてあります。
いかがでしょうか。ウォークインクローゼットは小さくても収納力十分なこと、設け方によっては単なる収納以上の力を発揮できることなどがおわかりいただけたかと思います。他にもウォークインクローゼットの工夫は無限なほどたくさんあることでしょう。ぜひ、世界でたった一つの最高のウォークインクローゼットを手に入れてみてください。

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