2014年07月10日更新

注文住宅(その他)

建築家の家特集

建築家が手がけた家の中でもとりわけ、自らと家族のために建てた自邸にはその設計思想が凝縮されているように思います。とりわけ日本のモダニズムをリードされてきた建築家の自邸からは、今も住まい作りにおいて学ぶべき考え方がたくさん詰まっています。


丹下健三邸

生誕100年を記念して、改めて取り上げられている丹下健三さんの自邸は、ピロティに持ち上げられていました。ピロティを採用したのは、庭の開放性を得ると同時に完全なるプライバシーを得んがためであったそうですが、この建物が完成すると ご近所の方はショックを受けたそうです。

丹下さんにとっては親しみのあったピロティも、近所付き合いをする上では、家を訪ねにくくする仕掛けに思えたからでしょうか。

けだしピロティによって開放された庭は、近所ならずかなり遠くに住む子供たちにとっても恰好の遊び場と化したそうです。

その後丹下家では、門と塀を立てることを検討されたそうですが、家を持ち上げてキレイに整備した自宅の庭を開放してしまうという発想、すごく素敵だと思います。

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出典:pinterest.com

前川國男邸

現在は東京都小金井市の江戸東京たてもの園の中に移築されていますが、もともとは戦時下の上大崎に建てられた、東京文化会館などの設計で知られる建築家前川國男さんの若き日の自邸です。

戦争で資材調達が難しくなったため、正面真ん中に立てられた独立柱は、電柱を利用されたそうですから、ご苦労の跡が忍ばれます。

そうして作られたこの住宅には、西洋風合理主義思想の中に 日本独自の風土に適合させた 穏やかさのようなものが感じられます。中に入ると、こういう家に住んでみたいと素直に思わせる落ち着きと安らぎがあります。

建築家の自邸で公開された住宅はなかなかありません。その意味でも前川邸は貴重です。機会があれば是非お訪ねになってみてください。

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軽井沢の山荘

建築家の吉村順三さんが、ご家族や設計事務所のスタッフたちと過ごすことを目的に建てられた週末住宅が、軽井沢山荘です。

湿気が強く森の動物たちも訪れる環境の中で、1階はコンクリートで固められ、杉板の外壁が質素な印象を与える居住部分は2階に持ち上げられています。吉村さんはこの2階から眺める木立の感覚がいいのだとおっしゃっています。

日本橋に生まれ、現在の両国高校を経て東京芸大に学んだ吉村さんは純然たる都会人です。別荘地にありながら、あえて地に足を着けず2階から森を見る発想は、自然と直接交わることをしない都会人の自然観だと評する向きもあります。

なんにせよ、この山荘2階からの森の眺めの心地よさは、空中に浮遊させたリビングから庭に植えた樹木を見て楽しむ市街地に建てられた住宅の感覚と通じるものがあることも確かです。

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竹包隠居

こちらはピロティに載っていたリビングを、リノベーションによって逆に地面に下ろした事例になります。これによって2階から見ていた樹木は1階から見上げることになりました。

もともとはガレージだった1階部分に床を敷き、壁で囲って開口を取り、リビングから庭にすぐ出れるようにしました。土間の掘り起こしは施主自らのセルフビルドで、庭に詰まれた残土は築山と化し雑草が覆っています。キッチン、ダイニング、リビングにプロの手を加わえて完成させた半新築、半リフォーム建築です。

竹包隠居 tikuhouinkyo


この記事を書いた人

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