2015/02/25更新｜0like｜3401view

著者：SUVACO編集部

影がつむぐ柔らかな時間

家の中に影ができる―――。そんな日常の風景が絵になると、何にも代え難い芸術作品になります。格子やグレーチングなど、影を作り出す素材は、必ずしも主役になるようなアイテムではありませんが、影を作り出すことで存在感を発揮します。遊び心をプラスするつもりで、どこかに影を作る暮らしをしてみませんか？影がきっかけで空を見上げ、時間の流れがふと止まる、忙しい毎日にゆとりをプラスしてくれることでしょう。

簡単に影を作り出すことができる代表格は縦型ブラインド。奥行のあるこの空間は奥まで影が届き、はっきりとした影からぼやけた影へとグラデーションのような影を楽しむことができます。夕方のひとときを、影がより趣深い時間にいざなってくれます。

庄野健太郎「ニワノアイダ」

上部から降り注ぐ光が潔い真っ直ぐな影を作り出しています。まるで模様のように溶け込む影、自然の力に感服する瞬間です。

田井勝馬「宮前の家」

田井勝馬

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当たり前のことですが、縦長の窓は縦長の影を作ります。そして、思わぬ効果を生み出すことに気づかされます。自分がいろんなことに気づかない大人の心をもってしまったことにも気づく、影は人を哲学的にもしてくれるようです。

武藤　圭太郎「KAWATE」

武藤　圭太郎

KAWATE-ダイニング2

KAWATE-ダイニング3

KAWATE-キッチン

KAWATE-リビング

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浮かぶ階段から柔らかな影が作り出されています。その影と階段の白木が、空間におおらかさをプラスしてくれています。

上窪哲也建築計画事務所「I-HOUSE」

格子を軒にもってきました。すると表面素材の異なる外壁の上に影を作り、なめらかな表面では作り出せない影ができあがりました。異素材を組み合わせること、これは影にも影響を及ぼし楽しませてくれます。

山下　祐紀「ぶらさがりがいっぱいの家」

山下　祐紀

ぶらさがりがいっぱいの家-F_01

ぶらさがりがいっぱいの家-F02

ぶらさがりがいっぱいの家-F03

ぶらさがりがいっぱいの家-F04

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影は繊細な作りでもそのままの形を再現し、角度によっては幾通りもの表現を可能にしてくれます。見逃してしまうような手すりの僅かな隙間も、忠実に影として映し出されました。こだわりのポイントも、影でますます愛着がわくことでしょう。

西島正樹／プライム「菱形の家」

西島正樹／プライム

菱形の家-夕景

菱形の家-リビングダイニング

菱形の家-リビングダイニング

菱形の家-ベランタの夕景

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