2018/01/20更新1like3368view

著者:RoomClip mag

リノベが叶えた好きが輝く家。古きと新が調和する空間

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RoomClip magさん

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中古住宅を購入し、住まい手のライフスタイルにあった形にガラリと変える「リノベーション」。この連載では「施主目線」に立ち、リノベーションでなければならなかった理由やパートナーを選んだ基準、そしてこだわりポイントを掘り下げます。

今回は、神奈川県横浜市に住むTowaさんに、自分たちの好きなように家を楽しむためのリノベーション体験のお話を伺いました。賃貸や社宅住まいを経験されたからこそ、膨らむ家への理想やこだわり……その実現の仕方を見ていきましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

今回教えてくれたユーザーさん♪

Towaさん
新築マンションやありふれたリフォームの物件にどうしても魅力を感じることができず、自分の好きな家に住むためにリノベーションを選択しました。 地元のアンティーク家具屋さんの家具が好きで、古さと新しさを上手く合わせた家を造りたいと思っています。

そもそも家探しをしようと思ったきっかけは何ですか?

以前はUR賃貸に5年ほど住んでおり、その後会社の社宅に移りました。 当然、賃貸や社宅住まいのときは、家の中を自由に改装することもできないし、欲しい家具があっても家の内装と合わないし、『いつか自分たちの自由にできる家が欲しいな』と思うようになっていったんです。 また、社宅はそれなりに古く、部屋も細切れでした。特に、キッチンがよくある奥まった間取りで、二人で料理をすることがとても難しいのが気になっていて、早く引っ越したいと思ってましたね。

どうして、リノベーションじゃなければダメだったんですか?

それは、どうしても自分たちが好きな雰囲気・デザイン・素材にしたかったからです。 我が家は夫婦ともに料理をするので、キッチンをできるだけ開放的にしたかったんです。また、子供もまだ小さく、できる限りリビングは広く、開放的にして家族全員が団らんできるような家にしたいという思いもありました。 フローリングについても、絶対に無垢材が良かったですし、壁の色や、タイルなど、様々な面で自分たちが好きなモノを使った家にしたいという思いが強かったです。

だからこそかもしれません、新築マンションや、一般的なリフォーム物件のデザインや間取りにどうしても魅力を感じることができませんでした。 こういったわがままを叶えるためには、中古物件を買ってリノベーションするという選択肢しかなかったですね(笑)

リノベーションという選択肢を考えたきっかけと、情報&依頼先の探し方を教えてください

もともと広告で物件情報を見ることが好きで、家を探すということは漠然とやっていた気がします。子供が生まれてから、少しずつ家を買いたいという思いが出てきて、色々考えていくうちにリノベーションという方法に行き着きました。 よく見ていた『relife+』や『LiVES(ライヴズ)』からイメージを膨らませていました。最初は『こんな感じがいいよねー』と話していたのが、だんだんと熱を帯びてきて、気づいたら『リノベーションを早くしたい!』となっていたように思います。

リノベーションの依頼先は、『relife+』や『LiVES(ライヴズ)』によく取り上げられている会社に依頼しようと考えていました。ただ、子どもが小学校に入る前にできれば引っ越したいと思っていましたが、物件を見つけるのに思いのほか時間がかかり、依頼先を綿密に探している時間がなくなってしまったんです……。

そこで、『relife+』でもよく見かけていて気になってもいましたし、事務所も社宅近くに開設されていたスタイル工房さんにお願いすることにしました。最初から物件の図面や資料を持ち込み、即座に『お願いします!』という状態だったので、先方もビックリされたのではないかと思います(笑)

実際にできあがった家を見たときは、どう思いましたか?

リノベーションする前のボロボロの状態からの変遷なので、『ここまで変わるのか!』という印象でした。解体からフローリングを貼って、壁紙を貼って……と少しずつ形になる様を見てきてはいたのですが、完成したときはやはり感動しましたよね。新築を買うよりも、デザインどうしようとか、素材の選択、ショールームへ何度も行くなど、大変なこともたくさんあったので感動もひとしおです。

こだわったのがオープンキッチンと、キッチン・洗面所のタイル、黒枠の室内窓でした。仕上がりが不安でしたが、どれも満足のいく出来映えになっていました。自己満足ですが(笑)。特にタイルは仕上がり後をイメージすることがショールームでは難しいので、最後まで悩みました。結果的に、家族や知人からも好評で良かったです。

そして、キッチンをオープンにできたことで、料理がとても楽しくなりました。この点は、本当にリノベーションをして良かったと感じています。なんだかんだ言って、みんな食べることが大好きですもんね。キッチンという存在は、家においてとても重要な要素であると改めて感じています。

特に気に入っている場所はどこですか? 5つ教えてください

①家族で料理を楽しめる、オープンなキッチン
前に住んでいた社宅のキッチンは奥まった位置にあり、家族で料理することができませんでした。みんな食べることが大好きなので、みんなで作って、自由に食べるというレイアウトにこだわりました。なるべくキッチンとダイニングの境目を低くし、オープンスタイルのキッチンを要望していたのですが、スタイル工房さんからのご提案によりとてもうまくまとまりました。タイルについても色味を少し変化させることで、良いアクセントにできたと思います。

ダイニングテーブルや椅子は、地元のアンティーク家具屋さんで購入したアンティークを合わせ、古さと新しさが上手く調和した雰囲気を目指しています。
②自然素材を生かした、居心地の良いリビング
子どもと大人が一緒に遊べる、一体感のある空間を作りたいと考えていました。同時に、リビング含め、素材は無垢材などの自然素材を活かしたリノベーションにしたいというこだわりも強かったんです。無垢の床材に活用したことにより、家に入った時に木の匂いがして、とても気持ちの良い家にできたと思います。以前と違って、夏は素足で過ごすことが多くなり、自然素材の良さを実感しています。
③こだわりのタイルで仕上げた造作洗面台
洗面台は家族が毎日使う場所です。また、お客様がきた時にも必ず使っていただく場所でもあります。そのため、キッチンの次にこだわったのが洗面台です。

もともと無垢材をベースにした洗面台に憧れていたのですが、手入れのしやすさや、デザインのバリエーションを考え、タイルベースの洗面台にすることにしました。タイルは妻が特にこだわり、名古屋モザイクのコラベルを採用してます。仕上がりが少し不安でしたが、とても満足のいく形になりました。鏡はイギリスのアンティーク鏡を合わせました。
④縦の空間を活かしたリビングのオープン棚
私たちが購入した物件はこじんまりとした物件だったので、収納をどう確保するかは大きな課題でした。購入した物件は通常よりも天井が高い物件だったため、高さを活かしたオープン棚を設置してもらうことにしました。

オープン棚もよくリノベ雑誌に出ていたので、どこかに設置したいという思いはありましたね。これにより、たくさんの本をなんとか収納できました。こういった空間を活かすレイアウトを考えられるのも、リノベの魅力だと思います。
この物件を購入した決め手の一つが、出窓の雰囲気の良さと、庭の緑が心地良いという点です。こういった要素は、購入後も変えることができないので、家全体の雰囲気を決める上で重要だと思います。 出窓箇所の装飾は、スタイル工房さんにご提案いただいた通りの内容で進めました。

出窓のカウンターは、本を読んだり、勉強できるスペースにしたくて、木材で作っていただきました。 お気に入りのROWACのスツールとMaclampを合わせて、我が家の中でも特に好きな一角になっています。

リノベーションを振り返ってみて、いかがでしたか?

まず、家っていうものは年齢や人生のイベントなどに応じて求めるものが変わるし、単純にデザインだけの問題ではなく、生活そのものにも関わるので、人それぞれ求めるものが違いますよね。家の間取りやデザイン、ライフスタイル、今後の可変性、資産性、様々なこだわりのポイントを考える際に、全ての問題を解消することは難しいかもしれません。ただ、そうしたことを考えた上で、私にとってはリノベーションという手法が、最も多くの課題を解決してくれる選択でした。なので、リノベーションに迷いはなく、むしろそれ以外の選択肢は思いつかなかったくらいです。

その代わり、全てのことを自分で決めていく必要があるので、一緒に制作していく施工会社は信頼できる会社でなければなりません。また、時間も手間もかかります。大変なことが多い反面、完成した時には何とも言えない満足感を得られます。何よりも予算を抑えて満足いく物件を購入できて、一石三鳥くらいのメリットがありました。 安くて、満足のいく結果が得られる、こんないい選択肢はなかなかないと思います。

もし、自分がこだわるポイントがある程度明確になっているのであれば、それが実現できるかを物件購入前に確認しておくと良いと思います。 例えば、私は天井をぶち抜いて塗装仕上げにしたかったのですが、諸事情によりそれが難しかったり、お風呂の追い炊きができないなどの問題がありました。なので、物件を見る時はリノベ会社の人と一緒に行って、事前に種々の問題を把握した上で購入する方が後々問題が起きないと思います。

あと、私と妻はリノベの検討をしていくなかで部屋のテイストの好みが変わってきました。これもあらかじめわかっていれば、もう少しスムーズにいろいろな検討ができただろうと思っています。

お話をお伺いして

賃貸や社宅住まいを経験した中で、膨らんだ理想やこだわり……それらを実践し、自分たちが好きなように家を楽しむにはリノベーションしかなかったとTowaさんは語ります。確かに、好みの家具があっても家に似合わない、似合う家にしたくても賃貸ではそれも叶わない。かといって、既製品の物件では自分たちらしさを100%投影できない。長く暮らす場所だからこそ、こうしたジレンマは少ない方が良いでしょう。そして、そんなジレンマをより多く解消してくれる上、つくる楽しみ・つくり込む楽しみを与えてくれるのがリノベーションだったのですね。

素材や間取りにこだわり、好みのアンティーク家具がしっくり馴染むTowaさん宅からは、一枚一枚の写真からも、ご家族の温かな日々や、好きに囲まれているからこそ生まれる充実した気配がうかがえます。これから先、お子さんたちが成長し自立する頃になっても、家族の団らんを慈しむ空間は、心地よく「帰りたい場所」であり続けるのではないでしょうか。

また、縦の空間を活かしたオープン棚のアイデアや、出窓を利用した静かなひと時を楽しむにうってつけのカウンターなどは、リノベーションだからこそプラスしていける自由度の高い家づくりと言えます。より自分らしく、より好きが輝く家を求めるなら、リノベーションという選択肢がその答えの一番の近道かもしれません。

Towaさんのお住まいについて

・所在地: 神奈川県横浜市
・物件種別: マンション
・建築面積: 約62平米
・間取り: 3LDK
・この家に住む人: 妻、長男、長女の4人家族
・施工期間: 2ヶ月間
・総費用: 約720万円
・設計: スタイル工房
写真と間取り:Towaさん
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