2017/08/23更新1like3913view水沼 均

マンションリノベーション成功の秘訣は間仕切りにあり!

マンションリノベーションでは天井高や共用部の位置など、変更のできない制約が数多くあります。しかしさまざまな工夫によってこれらの制約と上手くつきあうことで、むしろ制約を逆手にとった豊かな個性あふれる住まいを作り出すことができます。そしてその鍵はズバリ、間取り変更の際の間仕切りの設け方にあります!ここでは、間仕切りを豊かに工夫した例をたくさんご紹介いたしましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

マンションリノベーションではなぜ間仕切りが鍵なのか?

主に仕上げや機器類を改装するリフォームに対して、リノベーションは間取りの変更も伴う改築です。中でも、住戸内部を完全に解体して一から作り直すフルスケルトンのリノベーションは、もっとも本格的なものと言えます。

下の写真は、フルスケルトンリノベーションを行うために住戸内部を解体した状態です。ここから新しい住まいの建設がスタートするわけです。
共用部である窓、柱、梁はそのまま残っていることがわかります。これらは撤去や変更ができないため、現況に合わせたリノベーションプランが必要となります。床だけ見ていると自由度が高そうに見えますが、実際は制約だらけなのがわかります。

ところが、唯一自由に設けることができるのが間仕切りです。どの位置に設けることも自在にできるし、間仕切りを壁にしても家具にしても、あるいはガラスにしても良いのです。

では、間仕切りをどのように自由に設ける方法があるのでしょうか?

間仕切りをスクリーンのように立ててつながり感を増す

一般に間仕切り壁は、部屋と部屋との間を完全に仕切る存在と考えがちですが、マンションリノベーションのように限られたサイズの住まいでは、間仕切りを衝立(ついたて)やスクリーンのようにちょっと設けるだけで効果大なケースが多々あります。

下の写真はリビングダイニングの一角に書斎コーナーを設けた例です。1枚の薄くてシャープな間仕切り壁が、家族を柔らかくつなぎとめている様子がわかります。
下の写真では、LDKの中の柔らかい間仕切りを家具が務めています。一部に穴を開けて、右奥のコーナーとキッチンとがつながるように工夫しています。まるで、間仕切りが家族のつながり方を語っているかのようですね!
そしてこちらはテラス窓の手前にもう1枚、間仕切りを設けた例です。これがあることで、縁側のような小さな場所が新たに生まれています。そして光と影のコントラストもすばらしい奥行き感をもたらしていますね。
間仕切りは天井まで達している必要は必ずしもありません。下の写真では、寝室と周囲を低い間仕切りで柔らかくつなげています。天井が切れずに視覚的に奥とつながっているので、寝室が実際よりもうんと広く感じられますよね!

間仕切りを斜めにつけて広がり感を増す

間取りを考える際、レイアウトの都合で間仕切り壁を一部斜めにすると、合理性がグッと増すケースがあります。こんなとき、斜めの壁は予想外の豊かな広がり感やつながり感、遠近感などをもたらしてくれます。

下の写真は水廻りの一部を斜めの壁にした例ですが、手前のリビングダイニングと左奥のキッチンとがとてもスムーズにつながっています。斜めの壁が家族をキッチンへと誘導しているようにも見えます。「間仕切る」というよりは「間つなげる」壁ですね!
こちらも水廻りの壁を斜めにした例です。限られた面積のスペースに斜めの壁と廊下があるので、とても遠近感のある楽しさが生まれています。

間仕切りに窓を設けて楽しいつながり感を演出する

一般に窓は外に面して設けますが、間仕切りに窓を設けると、意外な楽しいつながり感が生まれてくれます。そして、奥の部屋に明るさや通風をもたらすこともできます。

下の例では、リビングと寝室の間に大きな窓を設けています。隔絶されがちな寝室が、ここでは見事にリビングとつながっています。そして間仕切りに色を用いることで、寝室の独立感も同時に演出しています。
そして下の2枚の写真は、玄関と寝室の間に窓を設け、玄関側に小さなくつろぎスペースをちょっと設けたという、大変凝った例です。どちら側から見ても奥が見通せて、とても良い広がり感が出ていますよね。
GLADDEN「光を取り込むフレームウィンドウ」
GLADDEN「光を取り込むフレームウィンドウ」

間仕切りをアイランド化して回遊性を演出する

下の図面は、マンションリノベーションのビフォーとアフターの間取り図です。ここでは浴室と洗面室を住戸の中央にアイランド状に設けて、周りをグルリと廻れるようにしてあります。

このように作ると動線が合理化されて、とても使いやすくなります。そして何よりも、視界が常にアイランドに柔らかく仕切られて、住まい全体が実際よりも奥行き深く、広々と感じられるという効果もあるのです!
下の写真はキッチンカウンターを間仕切りに見立てて、アイランドにした例です。奥のリビングダイニングと手前の世界が柔らかく分けられ、限られたサイズの部屋が実際よりもうんと広く、奥行きが深く感じられます。
下の例では寝室のクローゼットをアイランドにしています。奥にはキッチンがあり、寝室の独立感と家族のつながり感が見事に両立しています。
間仕切りには、ずいぶんいろいろな作り方があることがわかりました。そして単に壁で完全に仕切ってしまうのでなくても、場所はちゃんと仕切られてくれて、同時に広がり感や家族のつながり感も得られることがおわかりいただけたかと思います。リノベーションではぜひ、自由な発想で楽しい間仕切りを作ってみてください。
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この記事を書いた人

水沼 均さん

建築設計の学校で長年教師を務め、大勢の生徒さんと接してまいりました。年齢、経歴、そして住まいへの思いも大変多様で、他では得られない貴重な経験ができました。その経験を生かして、豊かな住まいづくりに役立つような記事をたくさん書いていきたいと思います。

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