2020/06/29更新0like811viewSUVACO編集部

リモートワーク歴12年の私が考える「在宅勤務がはかどる家」

リモートワーク・テレワークを導入する企業が増加したことにより、以前よりも在宅勤務は身近なものになりました。しかし、生活の場だった家が突然職場となったことにより、これまで感じなかった不便・不満が見えてきた方も多いのではないでしょうか。

本記事では在宅ワーク歴12年、その間に住宅購入とリノベーションを行った私、編集スタッフMが、「働きやすい家」をつくるうえで重視していたこと、取り入れて良かった設備や、今行いたいリノベーションなどについてお話しします。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

「働きやすい家」とは何なのか

リモートワーク、テレワーク、在宅勤務。
呼び方はいろいろあるけれど、つまりはおうちで仕事をすること。

新型コロナウイルスによる自粛勧告を機に、初めてリモートワークを体験した方も多かったはず。これまでくつろぎの場として最適化されていた家で仕事を行うとなると、想定していなかったさまざまな不便に直面したのではないかと思います。

ここ数年でワークライフバランスへの意識が高まってきたこともあり、「オン・オフを意識する」ことを社会全体が良しとする傾向にありました。仕事から意識を切り替えるため、「家には仕事を持ち込まない」といった声も、多々耳にしていたように思います。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、働き方は大きく変わりました。
自粛期間を終えた現在も、リモートワークの継続や決まった曜日を在宅勤務にするなど勤務形態を見直す会社も多くなり、それに伴い、郊外でワークスペースやホームオフィスを設けられる広さのある家を検討する人も増えています。

社会が働き方を見直すタイミングにきた今、家に対する価値観も大きく変わりつつあるのです。
では、「働きやすい家」とはどんな家なのでしょうか。

仕事だけを効率的に行えれば良いオフィスと違って、家はあくまで「家」。
働きやすさだけを重視すると生活とのバランスが取れなくなってしまいますし、家族も気持ちよく暮らせる場でなければなりません。

これらをふまえて、さまざまな観点から、「暮らしやすく、働きやすい家」を考えてみたいと思います。

間取りから考える

ここ数年、新築・リノベーション問わず、トレンドは「家族の存在を常に感じられる家」だったように思います。
だけど仕事となると、それが不便につながることもありますよね。

吹き抜けのおかげでどこにいても声が届く家や、あえて壁を取り払った家など、それはそれで素敵。だけど、普段はゆるくつながった空間であっても、都度、必要に応じて区切れる間取りだと、より便利だと思います。

リビングを造作の大きな棚で区切ったり、引き戸で閉じられるようにしてみたり。いわゆる「もったいないスペース」になりがちなリビング横個室なども、作業スペースとして活用できるかもしれませんね。
ちなみに私自身が家を購入する時の最優先事項は、「夫婦がお互いのプライベートスペースを確保できる間取り」でした。

これは以前住んでいた家で仕事をしていた時、共有のワークスペースがあるにも関わらず、仕事に支障が出ていたことに起因します。

もろもろ検討した結果、間取りは個室を完全に振り分けた形の3LDKを選びました。

リノベ会社からはリビングを広くとった2LDK案もありましたし、むしろ当時のスタンダードはそちらのプランだったと思うのですが、最終的に「自分たちに最適な間取り」を考え、真ん中に寝室を挟んでの個室振り分け型としました。

リモートワークを行っている現在、この間取りのおかげで、音のストレスはまったくありません。

仕事を家で行う場合、音問題のクリアは不可欠です。
これは次で詳しく説明します。

遮音性を保つ

今や珍しいことでもなくなりつつあるWEB会議ですが、家から参加する際の背景や音、気になりますよね。私もいつも困っていました。

以前住んでいた家のワークスペースは吹き抜けと隣接した場所だったため、階下のテレビ音や家族の声が入ってしまい、WEB会議や仕事で電話をかける時などは、とても気を遣っていました。

こちらの会議内容が筒抜けになってしまうのも気になりますし、電話をするから静かにしてと言っても、小さな子供にはわかりません。自分の仕事にあわせて夫や子供の自由を制限することとなってしまうのもストレスでした。

複数人が家で仕事をする場合でも、ひとりだけが仕事をする場合でも、どちらにせよ「ある程度遮音できるスペース」は、1部屋、家に確保しておくべきだと思います。

子供のいる家庭であれば、ワークスペースを遮音するのではなく、「子供が遊ぶ部屋」として遮音スペースを設けるのも良いかもしれませんね。
さらに、レイアウトの問題もありました。

以前住んでいた家のワークスペースでは、動線の関係上、デスクを背中合わせで配置せざるをえませんでした。作業を行うだけであればこの配置で何の問題もないのですが、WEB会議に参加するとなると、背景に人が写り込んでしまいます。
そのため、WEB会議の時間になると、片方が席を外さなくてはなりません。

共有のワークスペースとして部屋を用意するのであれば、机のレイアウトはせめて横並びにすれば良かったなと、当時は常々思っていました。

これからリノベーションを行うのであれば、ただワークスペースを設けるのではなく、間取りやレイアウトも含め、声と目の届く範囲をふまえつつ家全体のつくりから考えることをおすすめしたいです。

室内窓を検討する

とはいえ、働きながら子供を見たり、介護があったり、家事をしなくてはならない方もいらっしゃるでしょう。

完全遮音で視界を壁に遮られる部屋では困る、という方には室内窓をおすすめします。

空間をしきり、ある程度の音を抑えつつ、隣の空間にも目を配ることができるという面で、これほど適したものはありません。

これまで採光面で取り入れられる場面が多かった室内窓ですが、「家族の気配を感じつつ仕事のスペースを確保する」という意味でもとても便利です。
ただし、室内窓を取り入れる場合は、デスクの背面ではなく、前面側に窓がくるよう配置した方が良いです。

これは先ほどの「会議背景に人が写り込んでしまう問題」と同じく、生活スペースが写り込んでしまうことを避けるためです。

背後で起こることには気付きにくいですが、前面で起こることならば少し視線を外すだけで気付けます。仕事中であっても、家族の様子が見えると少し安心できるものです。
私自身、次に再リノベーションを行うなら、取り入れたい建具のひとつです。

アクセントクロスを取り入れる

生活感を映し出さないためにWEB会議の画面に擬似背景を設定する方も多いようですが、アクセントクロスを取り入れることもおすすめです。

壁の一面に色や柄を取り込むアクセントクロスは、私自身、家に取り入れて良かったと思っているしつらえのひとつです。

WEB会議や写真撮影の際に背景として活用できますし、鮮やかな色や柄物の壁紙を取り込むと、部屋の雰囲気も華やぎます。
アクセントクロスに抵抗のある方は、ロールスクリーン(バックスクリーン)をデスク背面に設置すると、擬似壁紙を使用する際もきれいに映ります。
IKEAやホームセンターなどでも販売されていて、手軽に設置できるのも良いですね。

さっと下ろすだけで白背景が作れる便利なロールスクリーンですが、壁によっては取り付けられないことも。ロールスクリーンに限らず、フックや棚板など、何かを取り付ける可能性のある壁の下には、下地(ベニヤ)を仕込んでおきましょう。

下地が入っていない壁には取り付けられないことが多いので、これから家づくりを行うのであれば、その部屋でどんな作業を行うか、家具のレイアウトはどうするか、を考えたうえで部屋の壁や壁紙を決めておくと、後々、後悔することも少ないのではないでしょうか。

コンセントの位置と数を最適化する

家づくりの際に注意するべきこととして、よく挙げられるコンセントの位置と数。
ワークスペースを設けるのであれば、よくよく熟考してください。

というのも、ここは私自身、少し後悔している箇所だからです。

家で仕事を行うとなると、コンセントの口数は一般的に想定されるよりも多めに必要。それを見越して、デスク上部に2口を2箇所とデスク下に2口を2箇所、計8口設置しましたが、それでもたまに不便だなと思ってしまいます。

使用している機材は、PC2台、HD(ハードディスク)、プリンタ、スキャナ、スマホとタブレットの充電器、あと専用機器が2台といったところ。充電周りとプリンタ、スキャナ以外はどれもタコ足配線を避けたい機器ですが、実は数字の上では口数は足りているのです。

ではなぜ後悔しているのか。それは配置の問題です。

私の場合、作業机に対して左右均等にコンセントを配置したのですが、机自体がかなり大きなものなので、実際に作業環境を構築していくと自分の右側に機材をまとめて置いた方が作業効率が良く、結果として左側のコンセントには空きがあるのに右側は足りないという、いびつな状況に陥ってしまいました。

「なんとなくこうあれば便利そう」的な平均的配置を行うのではなく、ワークスペースとして使用することが考えられる場所については、自分の作業環境をシミュレーションして考えるべきです。まだレイアウトが決まっていない場合でも、多めに作っておくに越したことはないでしょう。

Wi-Fiの電波と設置場所に気をつける

そして、リモートワークを行うなら、快適なネット環境も必須ですよね。

有線LANではなく、Wi-Fiを使用するならその設置場所はとても重要。
しかし、壁や家具の材質によって、通信を妨げてしまうものがあるのはご存知でしょうか。

特にワイヤレス通信を妨げやすいものとしては、金属・水・コンクリート・漆喰などの土壁が挙げられます。

そのなかでも特に影響が大きいのは金属。
私自身の体験として、それまでずっと有線LANのみを使用していた実家で初めてWi-Fiを導入しようとしたのですが何をどうしても上手くつながらず、調査を依頼した結果、大きな金属性のお仏壇が通信を妨げていたということがありました。

中継地点の廊下にルーターを追加で設置することによってなんとか解決しましたが、配線を無理に廊下まで引っ張っていたり、ポツンとルーターが置かれていたりと何だか不恰好。

後からどうにかしようとするとインテリアに影響が出たり、場合によっては追加工事が必要になることもあります。もし事前に計画できるのであれば、有線LANのジャックを作る場所とルーターを設置する場所をある程度想定したうえで、周辺の壁材や水回りの間取りなどを検討すると良いと思います。

ちなみに固定回線使用のルーターであれば設置ば場所による影響は少ないようですが、モバイルルーターやホームルーターの場合は、基地局からの電波が届きやすい窓際が一般的に良いとされているそうです。

作業椅子は良いものを選ぶ

最後は椅子について。

これは長年在宅で仕事を行なっているからこそ特に強くお伝えしたいのですが、仕事に使う椅子だけは、絶対に良いものを選んだ方がいいです。

自覚がなくとも、ダイニングチェアや床座りで長時間PCに向かっていると、体への疲労は確実に溜まっていきます。

疲労がたまると集中力も途切れがちになりますし、何より体を壊してしまいます。
私の場合は主に腰と肩の痛みと頭痛でしたが、職業病だと思っていたこれらの不調は、椅子を変えてからかなり改善されました。

自分がどんな座り方でPCに向かうとリラックスして取り組めるか、今不調を感じている箇所があるならそれはどのようなものなのかを把握して、自身に合った椅子を探してみてはいかがでしょうか。
暮らしやすく働きやすい家をつくるには、家の中でオンとオフが切り替えられること、そして家族も快適に過ごせることが大切です。

自分の働き方、そして家族の過ごし方にどんな家が適しているのか、ぜひいろいろと検討しながら考えてみてくださいね。
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