あらゆるものをオープンにしてスッキリ暮らしていくことは可能なのでしょうか?収納は、私たちの住まいの機能と印象を左右する重要な要素の一つです。本、CD、DVD、ファイル、資料、キッチン用品など……。あらゆる物をオープンにして収納することは、その住まいの個性を決定づけます。今回は、作り付けのオープン収納棚についてご紹介していきましょう。
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スッキリした住まいを作るためには
作り付けオープン収納のメリット
空間を分割できる収納棚
完璧を目指さない収納をめざす
スッキリした住まいを作るためには
収納の基本は捨てることといいますが、将来、捨てたことを後悔するのではないか、また、頂きものなどは取っておかないとくれた人に申し訳ないのではないかということが気になって、捨てられない人も多いと思います。私もそんな一人です。
しかし、ほとんど使わないものをとっておいても、たまる一方。
捨てる練習、必要でない物は買わない努力をすることが大切なのかもしれません。
物を捨てればその物があった場所が空きます。必要のない物を取り除いたら、次は残った物を取り出しやすく整理し、使って、また元の場所へ戻すという動作が重要になります。
そんな時に、それぞれの物にきちんと決まった収納場所を作り、簡単に出し入れできるようなシステムを作れば、片付けすることは比較的簡単になるはずです。
つまり、収納で片づけやすい場所をつくっておけば、すぐ片づけられるので、スッキリと居心地のよい住まいを作ることが可能なはずなのです。
そして、このような優れた収納のシステムがオープン棚といえるかもしれません。
作り付けオープン収納のメリット
小さな空間に、壁と一体化している作り付けの収納棚を作ることは、狭苦しく感じられるかもしれません。
しかし、作り付け収納棚を建築の一部分だと考えれば、空間を無駄にすることなく、たくさんの物を一つの部屋にしまうことができるようになります。
また、床の上に出来るだけ物がない状態にするためにも、作り付けの収納棚は理想的な手段です。
オープンな棚は並んだ物がすぐ見えてしまい、何となく見た目が気ぜわしく感じますが、日常的に使う物を美しく、かっこよくディスプレイできれば、棚に囲まれているという圧迫感は軽くなり、実用的で楽しい空間にすることができるでしょう。
また、オープンな棚にすると、どこに物があるのかは一目でわかるようになります。そのため、使ったあと、すぐに片づけられるようになるので、出しっぱなしが少なくなり、掃除が楽になります。
掃除が楽になると整理整頓が楽しくなるという好循環が生まれるメリットがあります。
空間を分割できる収納棚
また、優れた作り付けの収納棚は、空間をある程度変化させることもできます。
下の写真のように、部屋を区切る間仕切り壁の両面を収納棚にして、空間を二つにするというような、素晴らしいアイデアを生むことができます。
同じ「見せる」でも、収納場所がないために、本や日用品を部屋の中に積み上げておくのとでは、空間の使い方に大きな違いがあります。
また、作り付けの収納棚で重要なことは、言うまでもなく使いやすさです。
・収納するものに合わせて棚の大きさを決める。
・収納したいものが寸法的に簡単に出し入れできるか、確かめる。
・棚の細部と構造はできるだけ簡単なものにする。
・棚の厚みが上に載せる物の重みに耐えられるかどうか確認する。
(棚板を厚くすれば板が長くなっても曲がったり、たわんだりはしません。)
使えない収納では作り付けにする意味がありません。専門家と相談しましょう。
完璧を目指さない収納をめざす
リビングやキッチンにあらゆるものを出しっ放しにしておくことは、けっして居心地がいい空間とはいえません。
しかし、使った物をすぐもとの場所に戻さなければならないという精神的な拘束を感じながら生活するのは余計に疲れてしまいます。
時折散らかすことも、必要なことだと個人的には思っています。
完璧に片付けようと無理せず、毎日使うものの整理整頓や片付けを心がけ、掃除がしやすい、そんな環境を作ることが大切なのかもしれません。そんな空間を作る第一歩として作り付けのオープン棚、おすすめですよ。