2019年07月06日更新

おしゃれな部屋事例(キッチン)

対面キッチンのプランニングと設備選びの注意点

キッチンプランで人気のスタイルは、対面キッチン。家族とのコミュニケーションが図れることから、子育て世代を中心に多くの方が取り入れているようです。ここでは対面キッチンのプランの注意点と、設備機器選びの注意点をみていきます。


対面キッチンにはいくつもの種類がある

キッチンには多様なプランがあります。レイアウトにはI型やII型、L型、アイランド型などがあり、ダイニングとのつながり方によって、オープンキッチンやセミオープンキッチン、クローズドキッチンなどに分けることも。
また、シンクやコンロなどを組み込んだカウンター(キャビネット)の設置位置によって、壁付(式・型)キッチンと対面(型・式)キッチンに分類するケースもみられます。

さて、近年多くの方が取り入れているキッチンプランは、対面キッチンといえます。
対面キッチンとは、ダイニングやリビングなどに対する形で、キッチン作業ができるスタイルのこと。シンクやコンロなどを組み込んだカウンター(キャビネット)が、ダイニングやリビング側に設けられているプランです。

特に人気のスタイルは、背面に収納キャビネットなどを設けたII型の対面キッチンですが、ひとくちに対面キッチンといっても、さまざまなプランが考えられます。

たとえば、ひとつの空間のダイニングキッチンを仕切るようにキッチンキャビネットを設置するタイプ、リビングもつながる空間に対面させるプランも多くみられます。
また、吊戸棚(つりとだな)の設置の有無、造作壁の設け方によっても空間のつくりは変わります。造作壁を設けずにキッチンキャビネットを設置するオープンなタイプは、アイランド型やペニンシュラ型なども含まれますし、造作壁と組み合わせてダイニング側と適度に仕切れば、セミオープンな対面キッチンとなります。

その他、対面部分に食事ができるようなカウンターを設けるか、またはダイニングテーブルを一体化させるかどうかでも、プランニングは大きく変わるものです。

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対面キッチンのメリット・代表的な3つ

プランニングやレイアウトなどによって異なりますが、対面キッチンにすることでメリット・デメリットがそれぞれ生まれます。
一般的に考えられるメリットは下記の通りです。

1. 家族のコミュニケーションが図りやすい
一般的にいわれる対面キッチンのメリットは、家族とのコミュニケーションが容易にできること。調理や洗い物などの作業をしながら、リビングやダイニングにいる家族や子供の様子が把握できます。忙しい共働きのご家庭や子育て世代には大きな魅力でしょう。家族だけでなく、お客様がいらしても、会話しながらお茶や食事の準備をすることができます。

2. 誰もが作業に参加しやすい
ダイニングやリビングからキッチンの様子が分かるので、準備や片付けなどに家族が参加し、協力しやすいプランともいえるでしょう。お客様を招いても、親しい友人であれば用意や片付けも協力しやすい、というケースもあるでしょう。

3. リビングのテレビや窓からの眺望も
間取りや空間構成にもよりますが、ダイニングやリビング側を向いて作業できるので、カウンター越しにリビング側のテレビ視聴が可能な場合も。ニュースや天気予報をチェックしつつ、朝食やお弁当の用意などもできます。

また、ダイニングやリビングを向いていることで、「リビングの窓越しに屋外の景色を楽しめて、開放的な気分になれる」といった声もあるようです。

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対面キッチンのデメリット・代表的な4つ

プランニングによって異なりますが、対面キッチンのデメリットとしては、一般的に以下のような点が考えられるでしょう。

1. においがリビングまで広がりがち
対面キッチンに限らずオープンキッチン全般で考えられますが、ダイニングやリビングに調理のにおい(ゴミの臭いなども含めて)が広がりやすいようです。

2. 音がリビングまで広がりがち
換気扇の音、また調理や片付けの音が大きく、「会話ができない」「テレビの音が聞こえない」というケースがみられます。

3. 油はねなどの汚れが気になる
加熱機器まわりもオープンにしたプランの場合、油はねなども気になるところです。

4. ごちゃごちゃとしてしまう
ダイニングやリビングから調理後の汚れたフライパンや調理器具などが見える設計の場合、「ごちゃごちゃしたものが見えると落ち着いて食事ができない」「急な来客時に困る」といった声も聞かれます。

デメリットを解消する、4つの工夫&設備機器アイデア

前述した音やにおい、油はねなどの問題を解消するには、プランニングに工夫が必要です。また、使い勝手を高めたアイテムは各メーカーから提案されています。適したものを取り入れるのもいいでしょう。

1. におい(香り)を軽減する
空気環境を快適に保つためには、加熱機器や空間に適した換気扇、給気口を配置するのが基本です。キッチンという単独空間ではなく、リビングダイニングも含めた空間を考慮するのがポイント。また、におい成分の分解性能を持つ内装材をダイニングやリビングに用いてもいいでしょう。

その他、ゴミ箱の一時保管場所を屋外やパントリーに設けたり、家庭用電気生ゴミ処理機などを取り入れることで、いやな臭いを軽減できる場合もあります。

2. 作業音などを抑える
作業音として気になるのは、水流がシンクに落ちる音や流れる音といわれます。最近のシステムキッチンは、音に配慮した静音設計のシンクも一般的になりつつあります。シンク裏の底面や側面などの構造に工夫を施し、水はね音を抑えたものです。

また、静かな運転音でも煙をしっかり捕集する静音設計の換気扇、運転音を気にせず使える食器洗浄乾燥機、キャビネットが静かに開閉する設計などもみられます。この他、電子レンジなどキッチン家電の音が気になる場合もあるようです。音が響きにくい場所に家電製品の設置スペースを確保することも、検討したいポイントです。

3. 油はねなど防ぎ、美しさを保つ
ガスコンロやIHクッキングヒーターといった加熱機器がオープンなプランの場合、ダイニングやリビング側への油はねにも配慮したいもの。加熱機器の前にガラス(パネル)を用いることで、油はねを抑えられます。透明なガラスなどであれば、キッチンの開放感も損なわないでしょう。

また、アイランドキッチンなどのオープンなスタイルでは、見た目の美しさを保てるように、汚れにくくお手入れしやすいアイテムを取り入れることも大切です。
最近は機能性や形状、表面加工の工夫などでお手入れが楽な換気扇、形状の工夫などで汚れが溜まりにくく掃除しやすいシンク、作業性やデザイン性が高く、お手入れが楽な加熱調理機器やカウンター素材なども多くみられます。

4. ごちゃごちゃした手元を隠す
散らかって雑然とした手元を隠したい場合は、キッチンキャビネットの前に立ち上がりを設けるプランも考えられます。造作してもいいですし、立ち上がりを設けられるシステムキッチンもみられます。

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開放的なキッチンにするなら、アイテムにもこだわって

最近の間取りは、LDK空間をひとつにまとめたプランが多くみられます。キッチンを住まいの中心と考えるプランも増えてきているようです。キッチンをオープンな対面型にした場合は、LDK全体のインテリアも考慮したうえで、レイアウトや扉材、換気扇、水栓金具などを選びたいものです。

システムキッチンにも、家具のようなデザインや扉材を揃えた商品が増えています。メーカーによっては、床材や扉材などとコーディネートできるタイプもあるので、空間全体でトータルに検討を。

また、空間のポイントとなるモダンでシャープなデザインの換気扇、個性的なカーブ形状やプロ仕様の水栓金具なども揃っています。空間デザインに合わせて取り入れるのもいいでしょう。


多くの方が取り入れる対面キッチンですが、家族構成や食事スタイルに適していないと、快適に使えないケースも。検討の際は対面型のメリット・デメリットを理解し、わが家に適したプランとすることが重要です。

ショールームはもちろん、モデルハウスや分譲住宅でも、対面キッチンを取り入れたケースは多くみられるので、空間のつくり、ダイニングやリビングとのつながりなどを参考にしましょう。実際のキッチン空間に立ってみて、イメージすることも大切です。

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この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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