2016年01月16日更新

リフォーム・リノベーション(HOW TO)

改築ではなく進化させる古民家の新しい住まい方

「古民家再生」という言葉をご存知ですか。文字通り現存する古民家の良さを活かし、その再生を図り住居や商業施設としての再利用を図る取り組みです。近年では、地域活性化のために古民家を利用した商業施設、廃校を利用した「道の駅」など、さまざまな取り組みにより、古き良き日本の建造物を維持するための活動が見直されています。古民家のメリットとして、使用されている木材の希少性や資源の保護、新建材によるシックハウスのクリア、固定資産税の軽減など、様々なメリットが挙げられます。
一方でデメリットとして、耐震構造や断熱性の問題、解体や廃材処分の問題など、経験豊富なリフォームの専門家でも、必要費用の見積もりが難しく、実際に工事に入った後で必要経費が発生するなど、費用面での不安があるのも事実です。

そんな「古民家」を改築するのではなく、進化させて再利用する新しい家の住まい方をご紹介します。


近年に見る古民家再生プロジェクトとは

古民家で使われているような太い柱や梁は、樹齢何百年といったヒノキやケヤキの木材が使われていて、その強度が落ちるのは800年から1200年といったデータもあるほど、長い年月にわたり建物を守り続けます。今では希少価値のある建材として再利用する家もあるほどです。
近年では、地域活性化のため「古民家再生」という取り組みが盛んになってきています。古民家を利用したカフェやレストラン、廃校を利用した美術館や道の駅など、その土地柄を活かしたプロジェクトが実施されています。

劇的ビフォーアフターSEASONⅡでも紹介されたカフェのような佇まいが魅力の「重くて遠い家」は、古き良き日本家屋をフルリノベーションした家の事例です。

重くて遠い家 (リビングダイニングキッチン)

建具は実際に使われていた古建具を最大限再利用し、古民家ならではの風合いを残しています。

重くて遠い家

歴史ある土地柄にこそ宿る古民家の魅力

奈良町に在る明治初期の建物は、表屋づくりの町家の魅力を残す古民家。多くの部屋に区切られていた古民家の印象が覆る戸建てリノベーションへと進化しました。

奈良町W邸 (外観)

トオリニワ上部の部屋を取り去り、階段を入れ込んだ吹き抜けの空間により、動きのある町家へと生まれ変わった事例です。

奈良町W邸

和の面影を残しつつ、新しいライフスタイルを提案

昭和の香りを色濃く残す古民家のリノベーション。障子や格子、縁側や土間といった日本家屋の良さを活かしたリノベーションが注目されています。

懐かしい新しさをつくる 和のリノベーション(木造1戸建てリノベーション) (LD)

懐かしさが感じられる空間の中に、現代のライフスタイルを融合させた新しい家の形を実現した事例です。

懐かしい新しさをつくる 和のリノベーション(木造1戸建てリノベーション)

耐震性を強化し古民家の良さを活かす

地震帯国でもある日本は、阪神大震災、東日本大震災など、さまざまな震災に見舞われてきました。古民家を再生する上で、最も懸念される問題が「耐震構造」という問題点です。

阪神大震災を経験した築45年の木造住宅のリノベーションは、両親から引き継いだ家を耐震改修を含めた全面改修を行った事例です。現地調査で現状の耐震性を調査し、基礎から補強を施し、建築基準法の耐震性能の1.3倍の強度を確保した好事例です。

仁川台の住まい (畳スペースのあるLDK-2)

耐震性を強化しつつも、従来の古民家が持つ利点を活かし、障子戸から差し込む柔らかい光や畳のスペースなど、現代風にアレンジしながらも古き良き建築様式を取れ入れた温もりある空間が魅力です。

仁川台の住まい

さまざまな魅力と可能性を秘めた古民家のリノベーション。現代のライフスタイルに合わせて進化させながら、その良さと温もりを感じながら日常を過ごす。そんな贅沢を味わえるのも古民家の魅力と言えるでしょう。


この記事を書いた人

klugさん

フリーライター。築30年の分譲マンションを昨年リフォームしたばかり。DIYを楽しみながら、夫と娘たち(一人とワンコ一匹)とのユニークな日々を過ごしています。

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