料理研究家・太田みおが10年住んだフルリノベ中古マンションから、注文住宅への住み替えを決意。建築家とつくる、夢のマイホームの完成までの実録です。今回は、施工を依頼する工務店選びについてのお話。ひと口に「工務店」といっても、業者によって得意分野や仕上がりが異なってきます。工務店選びにおいて、気をつけるべきと感じたポイントについてご紹介します。
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工務店選びは実はとても難しい
候補となる工務店を選びだし、見積もりをとる
見積もり金額は内容に特に注意してチェック
工務店を選ぶ際に、金額以外の面で注意すべき点は?
工務店選びは実はとても難しい
注文住宅を建てるとき、施主にとってもっとも難しいといわれているのが工務店選びです。
工務店は、客観的に信用を計るような基準や情報が少なく、さらに各社ごとに業態や職能、経営意識が全然違うために、選ぶのが難しいのです。
人生の長い時間を過ごす住処づくり。丁寧で誠実な仕事を、良心的な価格で行ってくれる、信頼のおける工務店に、施工してもらいたいものですよね。
候補となる工務店を選びだし、見積もりをとる
工務店はどのように選べばよいのでしょうか。
まず、建設予定地の近くにある工務店や、過去の実績などから施主が自分で調べあげて候補となる業者を探す方法があります。
他に、建築家が過去に一緒に仕事をしたことがあり腕のよかった工務店を紹介してもらう、建築家が業界内で評判を聞きつけた工務店を教えてもらう、という形で候補を絞っていくといいと思います。
工務店を選ぶ際には、まず、候補となる数社に見積もりをとります。
図面に対して同じ条件で各社から見積もりを出してもらうと、出てきた金額の「安さ」に注目してしまいがちですが、価格ばかりに注目してもいけません。
項目や内容に抜けがないか?極端に低い価格になっているところは質問するなどの確認が必要です。
値段の安さに比例して、手抜き工事ばかりをするような悪徳業者もそれなりの数いるそうなので、注意する必要があります。
見積もり金額は内容に特に注意してチェック
金額を気にする、というと総額ばかり気になりがちですが、総額ではなく、その内容に注目するのがもっとも大切です。
総額が安すぎる業者は悪徳業者の可能性がある、と先で述べましたが、もちろん本当に良心的なだけの善良業者であることも大多数。その判断基準が、内容となります。内容を見ればその料金の安さの根拠を知ることができます。
特に、「一式見積り」という言葉を多用しているような場合には、施主に対する透明性がないので避けた方がよいでしょう。
明細見積書を見ることができ、図面の内容が正確に反映された見積もりかどうかをチェックすることができる業者を選びます。こちらからの質問を嫌がったり、回答に極端に時間がかかるような業者は、要注意です。
工務店を選ぶ際に、金額以外の面で注意すべき点は?
わが家が工務店を選ぶにあたって、気をつけてチェックした点を挙げてみます。
●業態をしっかりと確認する
〜何が得意で、何が不得意な工務店なのか?
●信頼度の確認。各種保険に加入しているか?
〜もしもの事が起きたときの、保証がしっかりと用意されているのか?
●会社の雰囲気、経営者、担当者の対応は信頼がおけるか?
〜質問に真摯に答える
〜約束の日時を守る
●相性の確認
〜担当者や代表は、人として好感をもてるか?
〜コミュニケーションをとっていて違和感がないか?
●確かな技術力があるか
〜これまでに手がけた建物や施工中の現場を見学できればベスト
〜実際に住んでいる方に、建設中や引き渡し後の対応を聞ければ尚良い
●建築士や施工管理技士などの資格を保有するスタッフがいるか?
〜工務店の技術力や姿勢を計るのによい目安となる
わが家は、いよいよ工務店との契約を迎える段階。みなさんも、後悔のないようにチェックするところをしっかりとおさえ、満足のいく家づくりをしていきましょう!