「部屋が狭いから家具を置くとすぐごちゃごちゃ感が出る亅と、インテリアづくりを諦めていませんか? 実は、家具の配置をちょっと工夫すれば、使い勝手もよく快適に過ごすことができるようになります。コンパクトだからこそ空間をうまく利用して、好みに合ったインテリアを楽しみながら暮らしたいですよね。今回は、コンパクトな部屋を広く見せる家具の配置のコツを、実例を交えながら解説します。
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通り道を確保する
”視線の抜け”をつくる
必要な家具だけに絞る
色合いを統一させる
通り道を確保する
部屋の中で、棚やデスクやソファなどの家具はどこに配置していますか?
動線をさえぎるように家具が配置されていると、動線をさえぎらない場合と空きスペースの面積が同じだとしても、狭い印象になります。床が見えるスペースをまとめて多く取るとすっきりとした印象になり、広く感じられます。部屋の使い勝手もよくなりますよね。
LDK入口から写真手前の窓際まで、動線妨げにならないように家具が配置されています。すっきりとした印象になりました。
63.3㎡のほぼ仕切りのない空間を、フローリングとタイルの床で緩やかにゾーニングしたワンルーム.。
壁面いっぱいの収納棚が印象的なフリースペースも兼ねた玄関は、大型ミラーの映り込みでさらに広く感じます。
”視線の抜け”をつくる
部屋に入ったときに視線が奥まで抜けると、広々とした印象になります。
たとえばリビングダイニングの場合、掃き出し窓の前にソファなどの家具があると、視線がさえぎられるため、狭く感じられるのです。
視線の抜けをつくるポイントは、入口側に背の高い家具を持ってきて、奥に行くほど背の低い家具を配置すること。これにより部屋に奥行きが出て、狭さを感じにくくなります。
ダイニングやソファに座ったときに、視線をさえぎるものがなく外の景色を眺められれば、より一層のくつろぎ空間になりますね。
玄関を入った瞬間、木のナチュラルな雰囲気と窓から景色が見える明るい印象が飛び込んできます。部屋と玄関を仕切る壁の大きな開口からの光が、空間全体を明るくします。
玄関を入るとすぐにキッチン、ダイニングと部屋が続きますが、奥の窓まで届く視線の抜けがあるため、狭さを感じにくくさせています。高さをおさえた置き家具を採用しているので空間を広く感じます。
必要な家具だけに絞る
部屋が狭く、さらに収納も少ない! だから家具をたくさん置いて収納を増やす……というのも一つの手ではありますが、収納家具は本当に必要でしょうか。
憧れのダイニングテーブルや大きなソファ、リビングボード……。詰め込んだ分、部屋は狭くなります。
一般的には、部屋の広さに対する理想の家具の占有率は、3分の1だと言われています。
12畳のリビングダイニングの場合だと4畳、6畳の部屋だと2畳になりますね。それぞれの部屋の広さに合った家具を選ぶのも大事なポイントです。
たとえば、収納付きのダイニングテーブルにする、思い切ってダイニングテーブルをやめてソファダイニングにするなどの工夫で、家具を減らすことができます。
さらに、背の低い家具を選び、家具の奥行きを統一することで、空間を広くとることができます。
ダイニングテーブル、デスクと合わせたオーダーキッチンは、出来る限り広くしたLDKの中心に設置。ソファを置かずに小上がり和室でゆったりと過ごすことができます。
色合いを統一させる
部屋のインテリアを考える際に押さえておきたいのが、色。
黒や紺などの暗色は重厚感がありカッコいいイメージですが、部屋を広く見せたい場合は、できるだけ白やベージュなどの明るい色を基調とするのがポイントです。
暗めの色は物が小さく収縮して見えるため「収縮色」といい、明るい色は物を膨張させて大きく見えるため「膨張色」といいます。
つまり、白やベージュなどの明るい色で家具やカーテンを揃えれば、部屋を広く感じさせることができるのです。
また、白や淡い色は一般的にやさしいイメージですが、中には白でまとめたクールでスタイリッシュなインテリアもたくさんあります。好みのインテリアを探すのも楽しいですよね。
淡い色のカーテンや家具が、空間を広く感じさせてくれます。淡いブルーのアクセントクロスも部屋になじんで素敵。
白を基調としたスタイリッシュな部屋。グレーのカバーや花柄クッションが程よいアクセントとなり、広々と感じられます。
コンパクトな部屋なのに狭さを感じさせず、むしろ広々すっきりした印象を与えるには、家具の配置を少し工夫すればいいのです。押さえておくポイントは、「通り道」「視線の抜け」「家具を絞る」「色合い」。これで、ワンルームの狭い部屋も快適空間に生まれ変わります。
部屋は、仕事や家事で疲れた心と体を癒すための場所です。居心地が悪いと思うのであれば、もしかしたら上記のポイントを無視した家具の配置やインテリアなのかもしれません。あなただけの素敵な空間づくりを目指してくださいね。