2017/05/23更新0like4027view

著者:yoshikokitchen

自由だからこそ悩ましい!家の入り口はどこにどう置く?【私が「キッチンスタジオのある家」に住むまで vol.6】

この記事を書いた人

yoshikokitchenさん

フードコーディネーターです。
注文住宅で家を建てました。
キッチンスタジオとして使用可能なキッチン中心の家を作ります。

こんにちは。yoshikokitchenです。いよいよ間取りプランを固めるところまで来ました。うちは賃貸併用住宅なので、自宅の入り口と賃貸住宅の入り口をそれぞれどこにどう置くかが特にポイントでした。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

自由設計だからこそ悩む、賃貸とオーナー住戸の選択肢

まず、土地に対して建てられる最大の高さ、広さを確保した建物を建てるとどういうプランになるかというところから始めましたが、実際は、土地の購入前に不動産屋さんと夫が検討したラフプランを基に、方向性を決めていきました。

ただ、建築家からの自由な提案も聞きたかったので、要望を伝えすぎて提案を狭めてしまうのはもったいないと考え、最低限の条件のみを伝えてスタートしてもらいました。

【わが家の設計時コンセプト】
 ・賃貸併用住宅とすること
 ・広いLDK(通風、採光重視)
  →ホームパーティー、料理教室、料理研究のため・・・
可能であればパントリーを確保
 ・閉塞的な階段はNG(リビングを経由)
  →家族がちゃんと顔を合わせる動線にする
 ・駐車場1台分確保

建築家からの提案は、賃貸住宅(のちの二世帯住宅)の入口と私たちオーナー住宅の入口をどういう関係で置くか、オーナー住戸の階段をどう設置するか、テラスを設けて容積率を取らずに広さを出すプランなど。

土地が角地だったので、入口をどこに置くかでプランが大きく変わりました。

夫はオーナー玄関と賃貸部玄関が近すぎたり、同じ方向になるのは避けたいということでした。土地は角地で2面に接道していたので、オーナー玄関と賃貸部玄関の方向を変えたいという要望をもっていました。

3案を検討。さらに要望を盛り込んだ3案を検討することをくり返す

最初は3案、いいと思ったものとそうでないものを話し合いました。これにはしたくないと思ったものとその理由を挙げながら、次の打合せまでに、いいと思った案の中にこちらの要望を入れてもらう形で次も3案……というように打合せを重ねていきました。

結局、A案から始まり、途中でいいと思った案を少し変えたE-1、E-2案と、細かい修正案をはさみながら、G案まで検討したところで、ようやく方向性が決定しました。

図面は平面図と立面図、断面図を作ってもらい、要望が固まってきたころには、建築家から模型持参での提案をしてもらっています。模型では、建物のどこに窓があると外観がどう見えるか、模型の内側はどんな風に光が入るか、風の流れはどうかなどを見ていきました。
実際の模型

実際の模型

実際の模型

実際の模型

注文住宅を建てたことがある方はご存知かもしれませんが、窓の大きさとどんな窓にするかはコストに大きく響きます。私は終始、「そんなに大きな窓、必要かな……」という消極的なコメントばかりを発していましたが、建築士である夫は「ここの窓は妥協したくない」という独特のこだわりを持っていました。

私の希望は、リビングを家の動線の中心に置くことだったので、リビング階段やオープンタイプのキッチンが想定されるプランなどに惹かれました。

夫は、オーナー住戸が2・3階となると庭がとれないため、リビングにつながるウッドデッキテラスのある家を希望しました。そんなわけで、わが家にテラスが設けられることは早々に決定しました。

なかなか決められなかったのは、やはり、入口をどこに設けるかと、オーナー住戸の入口の大きさです。
また、住戸の入口に土間がある家にすれば、きっと暮らしやすいだろうと考え、オーナー住戸と賃貸住戸に玄関土間を設けるという希望がありましたが、どのプランにしてもオーナー住戸の玄関を広くすると賃貸部分が圧迫されて広さが取れなくなってしまいます。逆に賃貸部を大きくとると、オーナー玄関が小さく不便な入口になってしまいました。

結局わが家の玄関土間は、スペースの問題と駐車場1台分確保との兼ね合いで諦めることに決め、賃貸の部屋には玄関土間を設けることにしました。

後に、入居者となった方が自転車を大切にしている方のようだったので、玄関土間を気に入って住んでくれたのが、結果的には良かったなと思っています。

家事動線を検証して細かい要望を

家の平面図と立面図、外観イメージができあがってくる中で、一番重要視したのは家事動線です。

後々、二世帯で住む親の部屋になる想定だったので、賃貸部は1階としました。なので、わが家は2階と3階になりますが、そうすると、とにかく階段が多い。

キッチンとリビングは2階、水回りは3階に集約しました。家事動線を考えると、階段の形状はこれじゃない方がいいんじゃないか(らせん階段など)という議論をしたり、食材を運んでキッチンのある2階に上がることになるので、パントリーがなるべく動線近くにあった方がいいんじゃないか、洗濯機置き場とベランダは近い場所に……などなど、細かい要望を反映させていきました。
注文住宅だからというのもありますが、わが家は家事動線を考慮して引き戸を多用しています。扉を設置するとその分のデッドスペースが生まれ、荷物を持ったまま扉を押したり引いたりしなければならない労力が出ますが、その点を引き戸で解消しました。

トイレのドアも引き戸でスペースの割には広々としているのが良いですが、引き戸で小さな子供が遊んでしまうのと、音漏れするというのは想定外でした……。


それでは次回は、実施設計についてお伝えします。
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