2019/09/01更新6like13449view

著者:tennto1010

【会話でわかる】失敗しない水まわりの間取りは家族みんなのシミュレーションから

念願の家づくりがはじまったものの、いざプランニングとなると何をどこから考えて良いか迷ってしまうもの。だからと言って、設計のプロに全てお任せ、というのではもったいないと思いませんか⁉︎ 自分たちがイメージする新居での生活を上手に整理して、叶えたい家づくりのポイントが見つかったら、もっと理想の生活に近づくはず。

今回は特に水まわりのプランニングに悩む家族の会話から、家族みんなが満足するプランニングに近づくコツを考えます。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

Scene1:今までの水まわりプランじゃだめですか?

パパ:
今まで住んでたマンションの水まわりは、ごくオーソドックスなつくりだったよね。リビングにつながる廊下の途中に洗面脱衣室が浴室とセットに配置されていて、トイレは別。これって、誰にでも使いやすいプランだから多用されてるんだよね、きっと。

ママ:
そうね〜。でも、洗濯機も洗面所に置くからなんだかいつも雑然としていて、洗面スペースをおしゃれに飾っても限界あったし、何より狭くてね。新しい家では、同じような配置にするにしてもせめて広さが欲しいわ。
【成功のヒント】
こちらの写真は、洗濯機を小壁で隠したり、カウンターや小物の素材感を統一することで、すっきり片付いた印象に仕上がった洗面脱衣室の事例。カウンターを長めにとることで、身支度が楽に整う極上のスペースになっていますね。

Scene2:ストレス体験を共有してみる

長女:
私も今度の家は、水まわりのストレスを解消して欲しい!今のトイレはタンク手洗いつきだけど、特に小さい頃は使いにくくて嫌いだったな。周りの壁を汚すたびに怒られるし。その点、手洗い器は便利なんだけど、お友達の家にお邪魔したとき手洗い器が小さすぎてビチャビチャにしちゃったことがあるよ。

パパ:
洗面所から入って、トイレと浴室に振り分けられてるプランがあるじゃない?これだと手洗い器問題が解決するんじゃないかな。タンク手洗い器が必要ないから、便器をタンクレスにできるよね。その分かなり広々したトイレになるんじゃないの?

ママ:
タンクレスはすっきりしていておしゃれだし、お掃除がすごく楽になるっていうから、できれば新居にもつけたいけど、高いんじゃないの?

パパ:
トイレの中に洗面器をつけない分、かえってコストを抑えられると考えればいいんじゃないかな。
長女:
でも洗面所経由のトイレプランだと、洗面所をだれかが使ってるとトイレに入りづらいよね…。

長男:
家族でそこまで本当に気にするかな?僕は気にならないけど。

長女:
うーん、そこにストレスが残ると、後々すっごく後悔しそうだな。

ママ:
家族が同時に洗面所を使うシチュエーションがどのくらいあるか、よね。あとは、トイレのドアの向きとか、視線が合わないようにするとかで、感じ方はずいぶん変わるとは思うけどね。

長女:
今までのマンションみたいにトイレのドアが廊下に面しているのって、「トイレに入ります!」って分かってしまうところがちょっといやだったんだけど、こういうトイレの入口にワンクッションあるプランだと、デリカシーが感じられるところはいいと思う!
【成功のヒント】
いつもうっすら感じていたプチストレスを家族と共有してみると、家族といえども自分と感じ方が違うことにも気づくことでしょう。家族全員にフィットするプランを見つけるのは難しいけれど、そこは家族の思いをぶつけて、経験豊富な専門家にアイデアを絞ってもらいましょう。

Scene3:あったらいいな、はどこ?

パパ:
洗面所が廊下の奥の方にあると、家に帰ってきてまず手洗いうがいをするにも、玄関から洗面所まで遠く感じなかった?手洗いスペースが玄関近くにあったら、外から帰った時にもすごく楽だよね。

長男:
外で汚れて帰ってきた男子がそのまま部屋に上がるのは、女性陣に嫌われそうだから、玄関手洗い、いいんじゃない?

ママ:
ほんとそう!それに、お客様とかお友達とかに使ってもらう時に、案内しやすいわよね。オープンなつくりだとお客様側も気楽なんじゃないかしら。

長男:
お客様って言ったって、年に何回来るんだよ。(笑)
パパ:
洗面所は脱衣所を兼ねて浴室とつながっている、っていう思い込みがなんとなくあるけど、思い切って洗面所だけを玄関や廊下、なんならリビングなんかに独立させて出しちゃうっていうのは面白いよね。
長男:
玄関に手洗いスペースを置くなら、手洗いだけじゃなくて、玄関近くに水まわりを全部まとめちゃえばいいということになるんじゃない?

パパ:
ウォークスルーっての?玄関から水まわりとクローゼットが直結しているプランは使いやすそうだよね。これなら、帰ったらすぐに着替えられるから、そこらじゅうに服を脱ぎっぱなしにしてママに怒られることもなくなりそうだしね。

ママ:
脱衣室とクローゼットがつながっていると、洗濯物の片付けも楽になるわよね。リネン類の整理も洗面所内にスペースを用意する必要がなければスペースの節約にもなるし。
ママ:
玄関から水まわりにつなげるなら、そのままさらにキッチンというプランも捨てがたいのよね〜。
【成功のヒント】
「一般的にはこうだから…」という固定観念を捨てて、まっさらな状態でプランニングに向き合うことも、理想の家に近づくために大事なプロセスのひとつ。試行錯誤を重ねたプランニングからは、「なぜこのプランに決めたのか?」という理由がはっきり伝わってくるものです。そんな力強いプランニング事例からアイデアをどんどんいただいてみましょう!

Scene4:どうなる⁉︎お母さんの夢の家事動線

ママ:
理想は、キッチンからパントリー、洗面、浴室、洗濯、物干しともつながった家事動線かな〜。家事を溜め込まないでどんどん処理できたら、家をずっときれいにキープして気持ちにゆとりができるだろうな。

パパ:
物干し用のテラスとか、室内干し用のインナーテラスとか、余裕があったら絶対つくりたいけどね…。
designpots「YT-tei」
長女:
ママさ、ずっと家事してるつもり?それじゃあ、全部自分が引き受けるって宣言しているようなもんだよ。

長男:
だね。家族が手伝いやすい動線、みたいな視点も大事なんじゃないかな。ママが一人で決めた家事動線プランが、実は僕たちには使いにくかったら、手伝いも当然しなくなるよ。その時に文句言われてもねえ…。

ママ:
それは困るわ。例えばそれぞれ個々の洗濯物を片付けやすくする、みたいな動線は大事よね。キッチンからだけじゃなくて、多方向からアクセスできるとか、回遊?できるみたいなね。
【成功のヒント】
家事の負担を減らそうとお母さんがプランニングを主導しすぎても、問題がありそう。無駄や負担がない合理的な動線をつくることを、家族それぞれの立場で考えてみましょう。

Scene5:毎日ホテル気分は実現できるのか?

長女:
洗面所とトイレ、バスルームがワンルームになったスリーインワンっていうの?ホテルみたいなつくりはやっぱりあこがれだな。ガラス張りのバスルームとか?
ママ:
海外ドラマなんかで寝室に付属したパウダールームがついてるプランを見ると、使ってみたいなとは思うわね。でも、日本だとちょっと湿気が気になるし、欧米のライフスタイルあってこそのプランだから、そのまま真似しても…、どうなのかしらね。

パパ:
日本の家は、家族みんなで水まわりスペースを使うスタイルが定着しているから、我が家のライフスタイルとして、そこをあえて変える必要があるのかどうか、きちんと考えないとね。そもそも個室にそれぞれ水まわりをつける余裕は、スペース的にも予算的にもないもんね。

ママ:
個室に付属しているような使いやすさやプライベート感をもたせつつ、2方向から入れるようにして家族共用にするとか、ウォークインクローゼットとつなげるとかで、使い勝手をよく、我が家らしい工夫してみる価値はあると思うよ。
長男:
住まいが人を変えるという一面もあるとは思うけど、なんとなく憧れで描いてしまったプランニングに、我が家の生活を無理にフィットさせようとするというのはちょっと違うよね。緊張感があるだけで。

ママ:
プランニングは、日常生活がスムーズに整うための仕組みづくりなのよね。

Scene6:トイレはあればいいというわけじゃない

パパ:
今度の家は2階建てだから、それぞれの階にトイレが必要だよね。

ママ:
パパは夜中にトイレに行くことも増えてきたから、やっぱり寝室の近くがいいんじゃないの?

長女:
夜中のトイレの音、実はすっごく気になってた。私の部屋からは遠ざけてください!

ママ:
個室とトイレの位置、大事ね。廊下の突き当たりにテキトーにトイレをはめ込むみたいのはやめましょうね。1階の居室との関係もあるし。

長男:
狭い廊下だと、トイレのドアを外側に開けると廊下をふさぐくらいになっちゃうよね。廊下に人がいる時にぶつかっちゃうんだよね。

ママ:
安全上、内開きにはできないから、引き戸にするのは合理的なんじゃないかな。

長男:
そんなこと考えたこともなかったよ。とりあえず用が足せればそれでいいと思ってた。強いて言えば、広々してればいいんじゃない?ぐらい。坪庭が見えるトイレとかさ!(笑)
【成功のヒント】
プランニングは、ただパズルのように部屋をはめ込むだけでは完成しません。他の部屋との関係、さらに隣家の部屋の位置との関係も大切ですし、細かいことでは、ドアの開き方のパターンまでも、とことん考えることが必要ですね。
さて、家族でのシミュレーションは尽きることなく、結論が出るのはまだまだ先のようです。日頃から感じていた家の使い勝手のすみずみまでを出し合うことは、家族の暮らしを見直すことでもあります。家族の絆がますます深まる家づくりを目指して、大いに楽しみたいですね。

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