2018/08/17更新0like2305viewhausraum

「回遊性のある間取り」中心に何を配置する?

家の中をぐるっと一周できる、回遊性のある間取りが人気です。この間取りを考えるうえで、まず大切なのは「家の中心に何を配置するか」を決めること。中心に配置するものが違うと家全体がどう変わるのか、実際に事例を見てみましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

「中庭」を中心に設けた回遊プラン

このプランでは家の中心に中庭を置き、それを囲む4面には中庭に向かう窓を設けています。

中庭と窓のおかげで空間に広がりが生まれ、また光が採り入れやすくなります。周囲を建物に囲まれるなど、採光が難しい住宅に有効です。

さらに、プライバシー面にもメリットが。
敷地外に向かう窓をあえて少なくして、中庭側に大きな窓を設けることで、周囲からの視線を気にせず開放感あふれる部屋をつくることができます。外向きの窓が少ないことは周囲からの音を遮断する効果もあり、騒音対策にもなります。
事例1:家の中心に大きな窓をつける

窓の高さは床から天井まで目いっぱいとることで、各部屋と中庭が一体となったような、広い空間を感じられます。
事例2:空を切り取り、プライベート感を演出

実はこの中庭の天井部、四方に同じ奥行きの庇(ひさし)を設けることで、空を切り取った絵画のようにみせる演出がされています。中庭のプライベート感をより際立たせていますよね。夜には星空を楽しむことも。
事例3:延焼ラインを避けることで実現した木造の雰囲気

建築基準法には、防火に関する規定があります。
たとえば、「準防火地域」にある木造2階建ての住宅は、1階は道路中心線や隣地境界線から3メートル以下、2階以上では5メートル以下が「延焼の恐れのある部分」とされており、この範囲内は防火構造にする必要があります。
防火構造となると、窓は網入りガラスにしなければならないなど、規制が厳しくなります。

しかし、中庭に面する窓であれば、周囲から3メートル、もしくは5メートル以上の離隔距離を確保しやすくなり、「延焼の恐れのある部分」を避けることができます。


この事例では、中庭に面して窓を取り付けているので、上記で説明したような延焼ラインにかかりません。そのため、木製の建具を使用することができ、「木造」の雰囲気を損なうことなく計画できています。

「設備」を中心に集約させた回遊プラン

さて、上のプランと対照的なのが、中心に洗面所やトイレなどの「設備」を配置するプランです。

設備を中心に集約させることで、家事動線をコンパクトにまとめられます。
事例1:設備すべてを詰めこんだ「箱」が家の中心に

中心にある部屋に、キッチン・洗面・浴室・トイレ・収納といった生活必須設備のほとんどを詰め込んだプラン。このおかげで、わざわざ建具を設けなくても周囲のエリア分けが可能です。
事例2:トイレに遊び心をプラス

中心にトイレがあるのは一見マイナスのようですが、実は、あえて独立させたトイレの壁にボルダリングを設置して、お子さんたちが遊べるようにしています。また、このようにトイレの周囲を厚い壁や収納で囲めば、音対策にもなります。

「居住空間」を中心にまとめた回遊プラン

次にご紹介するのは、居住空間を中心に設ける、珍しいプランです。

こちらの事例は、リビングダイニング、寝室、ウォークスルークローゼットを中心に、玄関から続く土間で回遊するユニークなつくりです。
全ての設備が土間の回廊でつながっていて、この土間が生活動線となっています。

寝室は建具で仕切られていて、プライベートを守りたいときは閉じればOK。必要に応じて開閉できる、フレキシブルな部屋です。

「縦方向の広がり」を中心に持たせた回遊プラン

最後に紹介するのが、中心に吹き抜け空間や階段などを配置し、縦の広がりをつくるプランです。

吹き抜けは、上下階に空間のつながりをもたらします。また、大開口のハイサイドライトやトップライトを設ければ、存分に光を取り込めます。
事例1:吹き抜けを軸に

こちらの3階建の住宅は、中心に吹き抜け空間を設けています。2階部分は、中心の吹き抜けを軸に、水回りの設備とウォークインクローゼットを回遊できるようになっています。
1階のリビングから吹き抜けを通して、家族の生活動線を感じることができます。
事例2:階段ホールを中心に各階で回遊できる

階段と吹き抜けを中心に配置したプランです。

階段上部にはトップライトがあり、家の中心に光を取り込んでいます。各界に中間領域をつくることで、ここを囲む部屋を独立させ、空間に変化を持たせています。
回遊性のある家は、中心にどのような要素を配置するかにより、採光方法や、家の中のプライベート空間の取り方が変わってきます。中心に配置するものによって、家族の距離感も変化するのです。同じ家族でも、心地よい距離感はそれぞれ異なります。ご家族で家に対する考え方を話し合い、心地よい家づくりの参考にしてみてください。
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