木片を組んで貼り合わせる「寄木張り」という技法のひとつ、「ヘリンボーン張り」をご存じですか?
主にフローリングの床で取り入れられることが多く、ヴィンテージやクラシカルなど懐かしい雰囲気の空間をつくりだすため、最近またじわじわと人気が出てきています。山型に組まれた独特な模様は、見る角度によって顔が変わります。
今回はヘリンボーン張りを取り入れた、おしゃれな実例を紹介します。
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そもそも「ヘリンボーン」はどんな意味?
北欧テイストにもシンプルインテリアにも合うヘリンボーン
ヘリンボーンウォールでアメリカ西海岸風
シンプルに映えるヘリンボーン張り
そもそも「ヘリンボーン」はどんな意味?
ヘリンボーンを英語で綴ると「herring bone」。これは「ニシンの骨」、つまり、組んだ木の形状が開きにしたニシンの骨に形状が似ていることから、このように呼ばれています。
V字形や長方形を縦横に連続して組み合わせた模様は、洋服やファブリックの柄でもよく用いられていますよね。
子供の頃、ヘリンボーンというヘアアレンジをしたことはありませんか? ヘリンボーン編みは別名・フィッシュボーン(魚の骨)編みとも呼ばれ、木片や織り糸と同じで、逆さの山型をつくるように編みます。
フローリング、ファブリック、ヘアアレンジ……共通するのは、どこか懐かしいクラシカルな雰囲気です。
北欧テイストにもシンプルインテリアにも合うヘリンボーン
床板を平行に並べた一般的なフローリングと比べ、ヘリンボーン張りのフローリングは床に動きが出て、空間をより印象的に演出してくれます。
こちらのお宅は、北欧テイストに和民芸をミックスさせたヴィンテージモダンインテリア。懐かしさを感じさせるヘリンボーンの床材がマッチします。
ナチュラルカラーのヘリンボーン張りがインテリアの主役となっています。ヘリンボーン張りは独特の存在感がありながら、シンプルな部屋にもよく馴染みます。
ヘリンボーンウォールでアメリカ西海岸風
ヘリンボーン張りは幅広い世代に人気です。
理由のひとつは、カフェやショップで目にする機会が増えたからではないでしょうか。
床ではなく、アクセントウォールにヘリンボーン張りを取り入れると、よりアメリカ西海岸テイストに。
シンプルに映えるヘリンボーン張り
以前は施工の問題もあり、特別感のありましたが、今では日本でも馴染みのあるヘリンボーン張り。
ヨーロピアンオークをヘリンボーン張りにして華やかなイメージに、TVの背面は特殊塗装で仕上げてアクセントとしました。
吹き抜けに面した上階の壁は全て取り払い、代わりに腰までの高さの本棚をぐるりと巡らせたリノベーション。
高天井にはシーリングファン、壁には自然石を張り、ヘリンボーン床など、素材にこだわってタテに伸びる空間の開放感を贅沢に楽しんでいます。マンションでありながら、戸建て住宅のような暮らしを叶えました。
ヘリンボーン張りは独特な雰囲気のあるフローリングの張り方ですが、木材の種類や塗装色、ツヤ感のあるなしなどでイメージがガラっと変わり、カジュアルからラグジュアリー、モダンからクラシカルといった、さまざまなインテリアイメージにマッチします。
一般的なフローリングの張り方に比べると価格はアップしますが、新築やリノベーションを検討中の方は、ぜひご参考にしてくださいね。