2016年11月16日更新

注文住宅(HOW TO)

初めての家づくり。ついやってしまいがちな失敗間取りパターン【家づくりあるある集】

部屋は多い方がいい、来客用のスペースがほしい、子供部屋を広くしてあげたい……など、家づくりを計画するときについ考えてしまいがちな事柄を取り上げて、それが本当にいいことなのか?をいっしょに考えていきましょう。


建築家を目指す人たちにありがちな誤解

初めまして、水沼と申します。

私は長年専門学校で建築家を目指す方々の指導を行ってきました。そこには異分野から転職して建築家を目指している方も大勢おいででした。

社会経験の豊富な生徒さんたちでも建築を学ぶのは初めてです。そのため初期の設計演習ではいろいろなミスや思い込みがありがちなのですが、その多くは一般の建て主さんの持つ感覚や先入観に共通しているということに気がつきました。

そこでこの連載では、私の経験を通じて得たこれらの事柄を「あるある」として紹介して、よりよい家づくりのお役に立てていただきたいと思います。

あるある1 「部屋数はなるべく多い方が良い」という誤解

たとえば夫婦と子ども2人の一家が新居を建てるとします。このときLDKと寝室の他に「もっと部屋がほしい」と考えてしまうことがよくあります。あとホビールームと和室もほしい、それから家事室も物置も……と要望が重なり、つい部屋数は増えてしまいがちです。

でもこんなにたくさんの部屋って本当に必要なんでしょうか? 部屋数だけの狭い住まいになってしまっては、せっかくの新居も魅力が半減してしまいます。そこで部屋数はむしろ減らして、いちばんよく使うLDKの面積を増やしてみましょう。するとたちまち新居は広々とした豊かな住まいになります。

実際建築家は、LDKのような家族の集まる場所をどれだけ広く豊かにできるか、たくさんのことを考えます。そのために無駄な部屋を削って、一室に複数の用途をうまく充てる工夫をいろいろとするのです。

「部屋数よりも広さ」。ぜひこの機会に検討なさってみてください。

写真はリビング、ダイニングとキッチンを分けずにワンルームにした例です。

M邸-理系夫婦が実現させた「五ツ星の家」 (ダイニング)

あるある2 「来客のためのしつらえを」という思い込み

今の家は狭くてお客さんを通せないから、新居ではぜひ来客のしつらえを充実させよう。これもみなさんが大切になさる要望の1つです。

玄関の近くに応接間を設け、宿泊も可能にする。トイレも来客時に便利な場所に設ける、など来客のしつらえにはさまざまなこだわりがありそうです。

しかしここでぜひ考えてみたいのは、来客の頻度です。応接間に通すフォーマルな来客や宿泊の重要性は、頻度で考えると家族生活の重要性に比べてかなり少ないのではないでしょうか。

限られた面積に使用頻度の少ない部屋を入れるよりは、居間に面積のゆとりを与えて収納も十分とり、来客に対応できやすいつくりにした方が合理性はうんと高いと言えます。

プランを極力シンプルにして、来客時の便利さとふだんの快適さを両立させる。そんな方法を建築家たちはたくさん知っていて、1件1件の要望に合わせて丁寧にプランづくりをしてくれます。長く使える快適な住まいを目指してぜひじっくりご検討なさってみてください。

写真は居間と和室を並べた例。ふだんは広々と一体に、そして急な来客や宿泊時には2室に仕切って使えます。

鶴田の家 (光が差し込む和室)

あるある3 「子ども部屋はできるだけ広く」という要望

わが子に子ども部屋を少しでも快適に使わせたい。親御さんであればそう考えることでしょう。実際10畳間くらいの大きな子ども部屋を見かけることもあります。

しかしここでぜひ考えたいのは、極端に言えば真逆の考え方もまたあるのだということです。

子ども部屋を無理に大きくせず、勉強して眠って着替えられれば良いと割り切る。結果、子ども部屋は4畳半で収めることも可能です。もっと極端な例では当面の勉強スペースまでも部屋から出して、家族共同の勉強・書斎コーナーを設けることもあります。

せっかく一家で共に暮らすのだから、子どもさんが自立するまでは家族で場を共有しながら暮らそう。そんな考え方をすると、子ども部屋のサイズも変わってくるかもしれませんね。

ぜひSUVACOのサイトで多くの事例をご覧になってみてください。そして、ご自身の一家ではどれくらいのサイズの子ども部屋がいちばんマッチしているかをじっくり検討してみましょう。

写真は2階にある家族みんなの共用スペース「ライブラリーゾーン」の事例です。

タガイ/チガイ (2Fライブラリ)

いかがでしたでしょうか。「家づくり構想あるある」、他にもきっといろいろとあることと思います。このコーナーではそんな事柄を少しずつ紹介していければと思います。

この記事を書いた人

水沼 均さん

建築設計の学校で長年教師を務め、大勢の生徒さんと接してまいりました。年齢、経歴、そして住まいへの思いも大変多様で、他では得られない貴重な経験ができました。その経験を生かして、豊かな住まいづくりに役立つような記事をたくさん書いていきたいと思います。

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