外観デザインの基本かっこよく見える住宅とは？

外観デザインは、住まう人がかっこいいと思えることが大前提ですが、より多くの人にもかっこいいと思ってもらえることが理想ですね。デザインに答えはありませんが、基本的な外観デザインの手法はたくさんあります。そこで今回は、外観デザインの考え方やかっこいい外観事例を紹介していきます。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

立体構成の考え方

壁材の張り分け方

外壁素材の考え方

窓の考え方

外観事例－彫刻のような立体感

外観事例－積層した住宅

外観事例－ダイナミックなキャンチレバーの住宅

立体構成の考え方

外観デザインの中でも立体構成（建物の形）は間取りに付随するものです。とはいえ、外観バランスを度外視したプランニングは、すばらしい住宅とはいえません。

間取りによっては外壁や屋根部に凹凸が生じることがあり、その凹凸をデザインのアクセントにすることが多いですが、屋根部の凹凸はそのままの形状デザインとすると締まりのない印象になりがちのため、壁面をずらすことが効果的です。

上２枚のイメージ図のように、少し壁を出したり引っ込めたりするだけで印象は変わりますね。

壁材の張り分け方

住宅の外壁で多く用いられるのが、「サイディング」と呼ばれる壁パネルです。

２種類以上のサイディングを用いる例も多くあり、張り分けすることにより外観イメージにメリハリがつくため、アクセントと用いるのも効果的です。

また、凹凸のある立体的な建物の場合、張り分けることにより立体感が増しデザインに奥行きがでます。

外壁素材の考え方

外壁の種類（素材）は前述したサイディングをはじめ、木壁、コンクリート打ちっぱなし、タイル、金属板など豊富にあります。

基本的には好みの範疇ですが、シンプルにまとめることをおすすめします。

建物はほかの物に比べ何十年もその地に残り続けるため、奇抜なデザインや流行っているデザインを取り入れ過ぎると、その先の時代やデザインの流行に取り残されてしまいます。一歩間違えれば、未来で「ダサい」建物となってしまう可能性も。

そのためシンプルデザインは、長い目でみたときにもその時々の流行に見劣りせず、色あせない優れたデザインだと思います。

石川淳

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窓の考え方

窓は内観、外観を印象付けるパーツの一つで、大きさや配列、形状はしっかりと検討する必要がありあます。

窓からは開放的はイメージを受けやすいため、重厚感や高級感を出したい場合は正面に窓は少ない方がよいです。

逆に開放的でオープンな印象を持たせたい場合は、窓を正面に設けることは効果的ですが、小さい窓をたくさん設けると散らかったデザインになりがちのため、大型の開口部をいくつか設けた方がよいです。

下の事例は正面に窓がない住宅例で、重厚感や高級感があります。

江ヶ崎雅代

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また、こちらは大型の開口部をいくつか設けた住宅例で、開放感や親近感があります。

遠藤誠

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外観事例－彫刻のような立体感

白く四角い箱をくり抜き、L字の壁、屋根部に黒い箱を差し込んだような外観。

白と黒のコントラストにより、差し込んだブロックが圧倒的な存在感を出しており、立ち止まり見入ってしまいそうな魅力的なデザインです。

Akihiko Hirukawa

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外観事例－積層した住宅

三層のブロックをズラして積層した外観。

左右に建つ住宅と比較してもわかるように、同程度のボリュームなのにダイナミックかつ奥行き（建物が大きく広く）を感じることができる住宅デザインです。ワインレッドの外装材も高級感があり◎。

仲摩邦彦

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外観事例－ダイナミックなキャンチレバーの住宅

大胆なキャンチレバー（飛び出している２階部分）が印象的な住宅です。

跳ね出した２階は重力を感じさせない軽快で力強い印象をもち、住宅の存在が際立っています。キャンチレバーの下部は、駐車場などのスペースとして利用することができ、外部空間を効率的にも利用できます。

黒崎敏

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かっこいいと感じる建物を思い返してみると、このような特徴のいずれかが該当しているかと思います。もちろん基本的な考え方であるため、どれにも属さず緻密な計算の上でかっこよさを演出している住宅も数多く存在しています。

外観イメージを決めるうえでは、自分の感性にこれらの基本的な考え方を＋αで検討してみてください。