土地を購入し、家を建てたいと思うけれど、気に入った環境に希望の広さの土地を予算内の価格で手に入れるのは、なかなか難しいのが悩みだったりします。そんな場合は、「変形地」に注目してみるといいかもしれません。
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変形地は比較的安く購入できる
変形地にはどんな種類があるのか
変形地はプロのアドバイスが必須
注文住宅なら柔軟に対応できる
敷地の広さによってさまざまな工夫ができる
傾斜地の変形地は上下のつながりを楽める
変形地は比較的安く購入できる
変形地とは、文字通り整形でない、不規則な形の敷地のこと。
デベロッパーやハウスメーカーが売り出す分譲住宅は、ランドプランに基づいて計画的に区画されているので、変形地ができることはほぼありませんが、単体の敷地の場合は、地形や道路の位置、隣接する敷地との兼ね合いなどによって、しばしば変わった形の敷地が生じます。
変形地は、整形の敷地に比べると避けられる傾向が強いため、同じ面積でも相場の2~3割は安い価格が付けられているもの。
つまり「予算を抑える」という目的に関しては、変形地は悪くない選択となります。
変形地にはどんな種類があるのか
台形や三角形の敷地や、多角形の敷地、歪な形の不整形地など、変形地にはさまざまな種類があります。
縦に細長い変形地は、京都の町家のように歴史の古い都市部によく見られます。また、傾斜や段差があったり、崖の上だったりすることもあるでしょう。道路に向かって細長く敷地が延びた旗竿地も変形地に含まれます。
変形地はプロのアドバイスが必須
変形地の購入を検討するにあたって、真っ先に行わなければならないことは、工務店や設計事務所に相談すること。
変形地は、経験豊かなプロフェッショナルのサポートが必須。変形地に住宅を建てるノウハウがないと対応が難しい敷地です。そういった工務店や設計事務所に敷地を確認してもらい、どのような家が建てられるのか考えてもらいましょう。
逆に、対応できる工務店や設計事務所が見つからない場合は、その敷地を購入すべきではありません。
注文住宅なら柔軟に対応できる
あらかじめ用意されたモジュールを組み上げる規格住宅の場合は、対応に限界があり、変形地には建てられない場合も。
しかし注文住宅なら自由設計ですから、どんな敷地形状にも柔軟に合わせることができます。三角形の変形地を有効に使って、三角形の建物を建てることだって可能。ただ、変形の建物は形が複雑になる分、建築コストが高くなる点には注意が必要です。
敷地の広さによってさまざまな工夫ができる
変形地でも敷地面積が大きければ、通常のような整形の建物を建てることができます。
空いたスペースは広い庭にしたり、車が複数台停められるカーポートにしたりと、活用すればムダになりません。
また、建物を雁行設計にして敷地の広さを活かす方法もあります。雁行した部分に採光部も増やせるため、明るく通風の豊かな住まいにしやすくなります。
コの字型の形状をした建物にして、中央に中庭を設ける方法は細長い変形地向き。
中庭に面した大きな開口部を設けることで、住まいの奥まで採光・通風を確保できます。周囲を住宅で囲まれた都市部の密集地などでは、とりわけ有効な方法です。
傾斜地の変形地は上下のつながりを楽める
傾斜地の変形地は、高いほうに玄関をつくり、低いほうに車庫などを設けるプランニングが有効。住まいの内部を半階ずつ高くしていく、スキップフロアも採り入れやすいでしょう。
接面道路の位置によっては、出入りのアプローチを階段にせざるを得ない場合もあります。高い位置に住まいがある開放感を重視するか、階段を上り下りする労力を嫌うか、思案のしどころかもしれません。
ふつうの敷地とは異なる発想が求められる変形地。しっかり対応してくれる会社探しやコストの兼ね合いなど、考えるべき事柄はあるものの、変形地だからこそのオリジナリティ豊かな家を建てられれば、きっと愛着もひとしおです。