2019/10/20更新3like2437viewtennto1010

玄関土間って本当に必要?〈ある家族の会話から探る〉

トレンドを取り入れたおしゃれな家には、家づくりの参考にしたい素敵なアイデアがいっぱい。とくに玄関土間を設けたリノベーションは注目度が高く、「リノベしたら土間!」と考えている人も多いのではないでしょうか。
でも、憧れやイメージだけで真似をすると、のちのち後悔することも。
今回は玄関土間を取り入れた家づくりに憧れる家族の会話から、その家に本当に必要なものを見つけ出すためのヒントを探ってみましょう。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

case1:はじまりは不満と憧れから

長女:
今住んでるマンションは、私の部屋が北側の外廊下に面しているから、人が通るし(窓を開けていると、のぞいていく人もいるし)、暗いし、寒いし、無骨な面格子がついててカッコ悪いしで、本当に嫌なの。
パパ:
外廊下+田の字型プランで、マンションとしてはポピュラーなタイプだから我が家と同じような不満を持っている人も多いと思うんだけど、みんなどうやって解消しているんだろうね。

ママ:
最近、玄関土間をつけたマンションリノベーション事例もよく見るよね。
あれだと今話していたマイナスポイントも解消できるんじゃない?

長女:
それそれ! だから「マンションリノベなら土間!」って憧れてるの。

パパ:
靴を脱いだり玄関周りのものを置いたりするスペースとしてだけでなく、採光や通風の役割も土間に持たせているんだね。マンションで避けられないプライバシー問題の面からも、真似したいプランだね。
長男:
でもさ、機能的に優秀なのはわかるけど、そもそも土間ってぼくらの部屋の面積を削って作るわけでしょ? そんなに優先順位が高いものなの? コストも余計にかかると思うんだけど……。

パパ:
確かに贅沢な空間ではあるけど、用途が明確にイメージできていれば「他の部屋の面積を削る」という言い方にはならないと思うな。
ただ、使い方を間違えると便利な物置スペースになって、散らかっていくような予感もするね。
【見つけるヒント】
我が家の家づくりにフィットするアイデアを見つけるきっかけは、やっぱり現在の家に対する不満と、それを解消する憧れの事例から。
どの点がどう改善されるのかを具体的にイメージできればできるほど、必要なアイデアリスト上位にランクインされるはずです。

下記は51㎡の部屋に対して、大きな割合を占める土間を設置した事例。
希望する理由も「趣味を楽しむため」と明快で、まさに家づくりの目的そのもの。
隙間に入れ込むというよりは、土間が主役に据えられたリノベーションです。

case2:家族みんなが同じ方向を向いているとは限らない

長女:
ママが考える土間の使い方は、どういうイメージ?

ママ:
玄関周りの片付けのためだけじゃなく、冷暗所としても使いたいな。
保存食品や根菜類を置くとかね。

長男:
それなら土間じゃなくても、キッチンの近くにパントリーをつければいいんじゃない?

長女:
『片付けたい病』のママが欲しいのは、土間というよりやっぱり収納スペースみたいだね。

ママ:
なるほど、そうかもしれないわね。収納とそれを機能的につなぐ動線をつくりたいっていうのが本音かも。一直線に伸びた昔ながらの通り土間のイメージが、便利な家事動線っていうイメージと重なっているのかもしれない。
パパ:
そもそも土間は下足で使えるところに意味があるんだよね?
マンションならなおさら、広い土足スペースがあると嬉しいなぁ。
汚れたものをそのまま置いても神経質にならなくて済むし、よく出し入れするスーツケースなんかをそのままゴロッと置けるのも良いな。
長男:
土間はタイルとかモルタルといった床の材料に注目しがちだけど、気軽に使えるという意味では、壁材も汚れや傷を気にしなくて大丈夫なもので仕上げなくちゃね。案外そこは盲点かも。
長女:
ねえ、だんだん最初の土間のイメージからかけ離れてきてない?
私が欲しかったのは外廊下との緩衝帯であって、男の趣味部屋みたいのとは違うんだけどな。
【見つけるヒント】
このように、土間ひとつをとっても、イメージする使い方はそれぞれ微妙に違っているもの。具体的な事例を参考に、イメージの食い違いを無くしていくことも必要です。

case3:別々のイメージから共通点を探る

ママ:
だけど、みんなが家の中にある半屋外的な空間に漠然と憧れているってことは見えてきたね。

パパ:
やっぱりマンションの狭いバルコニーしか使えなかったり、窓からの眺望が良くない立地だからだろうね。

ママ:
ご近所との距離が近いからこそ、プライベートな家族の領域を守りたいっていう点でも共通しているよね。

長男:
そういうことなら、広い玄関土間以外の事例、例えばバルコニーを広げたインナーテラスのような使い方から参考できることもあるんじゃない?
長女:
なるほど! バルコニー側の緩衝帯なら開放感もあるし、家族と過ごす時間も増えそう。北側の個室に引きこもることも減るかもね(笑)。
【見つけるヒント】
家族の中で共通する希望が見えてきたら、実現可能な代替案を多方面から検討してみては? 思わぬメリットを生みだすアイデアが見つかるかも。

case4:隠れた本音も見つけてほしい

長女:
あと、室内側から見える古いサッシを隠せる案ってとこでも共通しているみたい。

ママ:
要するに、マンションの古いサッシが嫌なわけね。
分かる分かる! 問題はそこにもあったのね。

パパ:
半屋外空間をつくるために室内窓をつける場合、開口部も自分の好きなデザインにできるから雰囲気をガラッと変えられるよね。

長男:
おおっ!室内窓!!
これも今は外せないトレンドアイテムだよね。
ママ:
我が家の場合、室内窓の事例によく見られるような個室とリビングをつなげる役割としての室内窓というより、「外から守る」「古いマンションの痕跡を隠しながら機能を持たせる」という用途での室内窓だよね。目的ははっきりさせておかないと。

パパ:
サッシのデザインだけの問題であれば、既製のインナーサッシでもある程度既存のサッシを隠すことはできるよね。
本当に欲しいのは、半屋外的スペースなのか、かっこいい建具なのか、整理して考えてみないといけないね。憧れが叶ううえにコストも抑えられる方法が見つかるかもしれない。
■以下は団地リノベーションの事例。インナーテラスを増設するなどの大掛かりな改修に頼らずとも、オリジナル建具を取り付けることで既存サッシの存在感がすっかり無くなり、見違えるほど端正な空間に生まれ変わりました。
【見つけるヒント】
優先したいことは何なのか、細かくパーツ分けして整理・検討する作業も必要です。
例えば、憧れの事例写真を細かいパーツに分けて自問してみると、飾られた小物に惹かれているだけだったり、遠くに写っている壁の色が好みだっただけだったりと、意外なところに憧れが隠れていることもあるものです。
家づくりの素敵なアイデアに触れると、あれもこれもと欲張りたくなりますよね。
でも完成後に心から満足できる家づくりは、欲張った家ではなく、考え抜いて本当に欲しいものだけが厳選された家なのではないでしょうか。

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