2014年07月16日更新

注文住宅(その他)

住めば都!極小住宅で快適に暮らすアイデア

建築家には、条件が厳しければ厳しいほど設計意欲が掻き立てられて燃えて来る、いわゆる建築家魂が自ずから宿っています。敷地の狭さも、普通に見れば建築を作る際の悪条件です。しかし、既成の考えにとらわれない自由な発想によって、思いもよらない豊かな空間が生み出された極小住宅も少なくありません。極小住宅で快適に暮らすアイディアの詰まった住宅をご紹介します。


住吉の長屋 安藤忠雄

間口わずかに3メートル、奥行き16メートルの狭小な敷地に、コンクリート打ち放しの壁が張り巡らされました。プラン的には縦軸方向の前後に居室がとられ、真ん中は抜かれてヴォイドになりました。居室を結ぶ渡り廊下に屋根はなく、部屋の行き来にはサンダルが必要で、雨の日には傘を差します。

普通には考えにくいプランニングですが、しかしわずかの不便を忍ぶことで、この住宅のヴォイドスペースは極小住宅から想像もつかないほど豊かなテラス空間を作り出しています。

この作品で設計者の安藤さんは、1980年度の日本建築学会作品賞を受賞し、世界的な建築家安藤忠雄になりました。

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出典:pinterest.com

塔の家 東孝光

結婚して子供が出来、家を建てる必要に迫られたとき、郊外の土地であればそれなりの面積を手に入れられるけれども、友人も多く職場にも近い住み慣れた都心をどうしても離れる気になれず、東さんが選択したのは東京・青山の狭小地に塔状の家を建てることでした。

各階ワンルームの間取りで階段室を設けず、居室に階段が収まる究極の塔は、著書「居間は公園だ」で詳しく紹介されています。

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FOLD 黒崎敏

立地は都心の大通りから一本入った狭小変形敷地です。敷地が変形なるがゆえに不思議な形態の家型が浮かび上がりました。屋根の形は、道路斜線によって切り取られたもので、意図したデザインによるものではありません。

つまりこの住宅は、敷地形状と法規制から生み出された必然的な形態がそのまま家型を形成しているわけです。結果として、この地にしかない唯一無比のオリジナリティが獲得されています。

内部は白いシンプルなワンルーム空間ですが、大きな開口、ハイサイドからの採光が白い壁を洗い、柔らかい光が室内を柔和な空間にしています。

FOLD

玉津の住宅 井戸健治

立地は混沌とした街並みが続く大阪市街地にあり、敷地面積はわずか約13坪。狭小なるがゆえに 建物のボリュームは敷地いっぱいに取られています。

構造的に2階道路側に大きな開口が取れないことから、3階ボリュームを建物軸から14度振ったことで生じた 隙間を吹き抜けとしています。また、この吹き抜け上部にトップライトを設けたことで、2階には自然光が取り入れられるようになっています。

白い空間に天空から落ちた光りが織り成す室内環境は幻惑的ですらあります。

平面的な狭小が必然的に垂直方向にボリュームを重ねさせ、ボリュームの角度を振る工夫で垂直方向に類稀な光の貫通が導かれました。

玉津の住宅 / House in Tamatsu

オビノイエ 富永哲史

立地は東京都内の閑静な住宅街ながら、交通量の多い前面道路と隣地三方の建物に囲まれた狭小敷地です。この地で施主サイドからの要望は「光と風が通り抜ける家」でした。

隣地建物が近接する閉鎖的敷地条件と相反する要望に対し、建築家の富永さんが出した解は、各層の壁をオビ状にずらして重ねることで生ずる隙間を開口部として活用し、採光、通風を確保することでした。

また、隙間を大きくとれば、そこはテラス、植栽スペースにも使え、外部には閉じながら上下奥行きに抜けを持ったプライベート空間を作り出すことに成功しています。

オビノイエ


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