2017/09/30更新0like4044viewYUICHI ISHINO

光熱費節約をとるか、暖をとるか。イギリスのセントラルヒーティングの罠とは

10月に入るといよいよ冬を覚悟しなければならないロンドン。どうやってこの季節をやり過ごすかは毎年の悩みのタネです。そこには「エアコンをつければいい」というわけにはいかない、切実な事情が(笑)日本とは違った、イギリスならではの冬の乗り切り方に「節約」の知恵が隠されているかも。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

スコットランドでは9月からダウンジャケットを着ている人がいる

イギリスの冬は早い。気忙しい英国の冬将軍は秋を飛び越してやってくる感覚だ。先日(9月の半ば)、野暮用でスコットランドを訪れたのだけれど(イギリスのなかでも北に位置する)、これが寒いのなんの。緯度的には北海道のさらに北、カムチャッカ半島と同じあたりに位置するため無理もないのだが、日本では半袖でもオーケーな時期に10度以下の気温では少々気が滅入る。耐えきれず現地でマフラーを調達する羽目になった。

そういったわけで、ロンドンもそろそろ覚悟をしなくてはならない。あぁ、10月が怖い。10月に入ればこんな悪態をつくことも面倒になるくらい寒くなる。そして長い冬は少なく見積もって3月末までは続くのだ。
急な出費だったがなんだかんだで気に入っているマフラー。誰かにハリー・ポッターみたいだと言われた

急な出費だったがなんだかんだで気に入っているマフラー。誰かにハリー・ポッターみたいだと言われた

さて、それほど寒いイギリスの冬。英国人はどうやって乗り切るのだろうか。こと家のなかの暖房器具に関していうと、日本の冬とは大きく事情が異なる。どういうことか。僕がイギリスに初めて来た時に驚いたことは、エアコンがないことだった(いままでイギリスの普通の家庭でエアコンを見たことがない)。この国に猛暑などほとんどないから、夏に必要ないことは理解できる。しかし、前述の通り、とても寒い冬に暖房がないのは困る。そこで登場するのがセントラルヒーティングである。イギリスの家庭にはほとんどと言っていいくらいセントラルヒーティングが備え付けられていて、これで冬をしのぐ。しのげなくともしのぐのだ。

セントラルヒーティングの仕組みは簡単だ。だいたいキッチンや階段の下なんかにボイラーが置かれていて、ここでお湯が作られる。このお湯がパイプを通して家中のラジエーターを巡り、その熱で部屋がジワジワ暖かくなるという構造になっている。これのおかげで日本のように部屋から出るといきなり寒い、ということはない。イギリスの家の場合どの箇所にもおよそラジエーターが設置されているからだ。
いたってシンプルなラジエーター。風呂上がりにタオルをかけておくとすぐ乾くので便利(火事の元になりかねないのでそういうことが大丈夫な設備か必ずチェックしてください)

いたってシンプルなラジエーター。風呂上がりにタオルをかけておくとすぐ乾くので便利(火事の元になりかねないのでそういうことが大丈夫な設備か必ずチェックしてください)

あったかいセントラルヒーティング。節約はどうする?

聞けば快適そうだと思われるかもしれない。事実、セントラルヒーティングをつけているときはとても快適なのだが、問題はイギリスのガス代が泣きたくなるくらい高いということだ。冗談ではなく、本当に本当に高いのだ(ここでめいっぱい語気を強める)。為替レートにもよるのだけれど、生活者としての個人の見解を述べると、だいたい日本の2倍はかかる感覚。だからつけっぱなしにして寝る、ということはほとんどありえない。そうはいっても寝る前にスイッチをオフにしてベッドに入るということもできないので(夜は本当に寒いから)、そんな時はタイマーを利用する。イギリスではだいたいどの家庭のセントラルヒーティングにもタイマー機能がついていて、例えば「就寝時の23時から夜中の2時までと、朝方の5時から6時まで」というようにあらかじめセットすることができるのだ。
この部分で熱量を調節します

この部分で熱量を調節します

それにしてもこのタイマーがなかなかに曲者だ。どういうことかというと、あと一時間だけ長くセットしたい、いや今月は使いすぎたから我慢だ、という心の葛藤をその都度引き起こすから(笑)僕は自分に甘いので、だいたいヒーティングを余計につけてしまう。そして月末に財布を見て落ち込むということを繰り返す。

今年の冬もどうやら寒くなりそうだ。そういったわけで、できるだけセントラルヒーティングを使わないよう、ブランケットでも買おうかと考えている。イギリスらしくチェックのものなんか、よさそうだ。結局お金が出て行くのでは、というご指摘は無用で(笑)
ロンドンの木々は早くも、赤に黄に色づき始めました

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この記事を書いた人

YUICHI ISHINOさん

ロンドンに暮らす編集者/Webプロデューサー。各媒体を通して現地の旬の情報を発信しています。

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