浴室は、1日の疲れを洗い流す癒しの空間です。浴槽や内装材などにこだわることも大切ですが、水栓金具が機能的でストレスなく使え、素敵なデザインであることも心身をリラックスさせるためには必要なことではないでしょうか。
今回は浴室で使われる水栓金具についてまとめました。新築・リフォームをお考えの方で、こだわりの水栓金具を取り付けたいけど、どんな種類があるのか、どんなものが設置可能なのか、とお悩みの方の参考になれば嬉しいです。
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浴室水栓は使われる場所によって種類が異なる
洗い場専用の水栓
浴槽専用の水栓
浴槽と洗い場兼用の水栓
シャワー
浴室水栓は使われる場所によって種類が異なる
浴室のつくり方は基本的に「在来工法」と「ユニットバス」に分けられます。
在来工法であれば、水栓金具も国産・輸入品問わず好きなものを自由に選び、取り付けることができますが、ユニットバスの場合は、メーカーにより、あらかじめ設定されたものの中から選ぶのが一般的です。
浴室で使われる水栓金具には、在来工法、ユニットバス関係なく、
「洗い場専用の水栓」「浴槽専用の水栓」「浴槽と洗い場兼用の水栓」「シャワー」などがあります。今回はこれらの水栓それぞれの特徴についてご紹介します。
洗い場専用の水栓
洗い場専用の水栓は、吐水とシャワーに切り替えることができることから
「シャワーバス水栓」と呼ばれています。
設置方法
・洗い場の壁面に取り付ける壁付きタイプ
・カウンターなどに設置するデッキタイプ(台付きタイプ)
水栓の主な種類
・水とお湯それぞれにハンドルがあり、手動で温度調節する「ツーハンドルタイプ」
・レバー1本で、お湯や水の出る量・温度を自在に調節できる「シングルレバータイプ」
・一定の温度を保ち給湯する「サーモスタット混合水栓」
中でも、最近主流になっている「サーモスタット混合水栓」は、温度調節ハンドルの目盛りを合わせるだけで設定したお湯の温度を保つことができるため、急激に温度変化することがなく、安定したお湯を得ることができるというメリットがあります。
洗い場で吐水口(スパウト)が邪魔にならず、洗い場を広く使うことができるようにスパウトの長さを短くデザインした水栓も出ています。
シャワーヘッドもマッサージ機能や節水機能がついたものなど、数多くの種類から選ぶことができ、シャワーヘッドだけを交換することも可能です。
浴槽専用の水栓
浴槽専用の水栓は「バス水栓」と呼ばれ、浴槽に水やお湯を貯めるための水栓です。
設置方法
・浴槽の縁(カウンター)に設置するタイプ
・浴槽近くの壁に取り付けるタイプ
水栓の種類は「ツーハンドルタイプ」と「シングルレバータイプ」があります。
設定した湯量に達すると自動的に止まる定量止水機能がついたバス水栓も出ていますが、最近では、給湯器の機能によって浴槽内の循環口から給水・給湯を行うため、バス水栓自体を設置しないケースがほとんどになってきました。
しかし、少しだけお湯を足したい、少しだけ水で冷ましたいという方には、バス水栓を取り付けると快適なバスタイムになるでしょう。
ユニットバスの場合は、バス水栓は標準仕様となっていないこともありますので、給湯器の機能によって取り付けが必要な場合は、事前に確認することをおすすめします。メーカーや専門家に相談してみてください。
浴槽と洗い場兼用の水栓
「浴槽と洗い場兼用の水栓」は、洗い場と浴槽の中央に設置されることが多いため、スパウトが長くなっています。
設置方法
・洗い場の壁面に取り付ける「壁付きタイプ」
・カウンターなどに設置する「デッキタイプ」
水栓の種類としては、サーモスタット混合水栓を取り付けることが一般的ですが、シングルレバー、ツーハンドルタイプもあります。
また、バス水栓と同じく、定量止水機能がついた水栓も出ていますが、こちらも給湯器の機能によって浴槽内の循環口からお湯はりや追い焚きを行う場合は必要ないでしょう。
もし、給湯器にお湯はり機能がない場合は、浴槽にお湯をためるための水栓が必要になります。その対策として・・・
・バス水栓をつける
・浴槽と洗い場兼用の水栓をつける
・浴室のリフォームに合わせて同時に給湯器を交換する
という解決方法があることを覚えておくとよいでしょう。
シャワー
洗い場専用の水栓には、シャワーバス水栓以外にも、ハンドシャワー、ホース、ウォールバー、オーバーヘッドシャワーが一体となった個性的で実用的なシャワーシステムを取り付けることもできます。
頭上から水が降り注ぐオーバーヘッドシャワーは、爽快でワンランク上の浴室を演出してくれるでしょう。
(リフォームで)ユニットバスにシャワーシステムを取り付ける場合は、取り付け前にユニットバスの壁の表面材を必ず確認してください。壁面によっては補強が必要な場合、もしくは取り付けられない場合もありますので、メーカーや専門家と相談することをおすすめします。
浴室の水栓金具は、デザイン性はもちろんのこと、機能的で安全であることも選択する基準の大切な要素です。操作方法はメーカーや商品ごとに違いますので、ショールームで実物をさわって確認し、選択されることをおすすめします。