2017年02月01日更新

リフォーム・リノベーション(その他)

「渋ビル」って知ってます?レトロで渋くて味のあるビルたちの魅力に大興奮!

街にさりげなく建つ古いビルたち。リノベーションが広まるにつれ、古くて “味がある” 建物の価値も見直されてきています。 その魅力を再発見することで、普段暮らしている街がもっと楽しく!スクラップアンドビルドの時代を脱却し始めたムーブメントから、目が離せません。


個性豊かで表情溢れる、古いビルの魅力

1950~70年代、東京オリンピックや新幹線の開通などの高度経済成長の真っ只中の時代に日本中の都市部でたくさんのビルが建築されました。

その時代に作られた建物は、現代に同じものを建てようとしても建築費が追いつかない程に個性豊かで、細部までこだわって作られています。当時は工業化が進みながら、従来の職人さんによる手仕事の建築もまだまだ主流でした。そのマリアージュで生まれたのが、こんな魅力あるビル達なのかもしれません。

タイル貼・独自のフォントなどが特徴の古いビル

タイル貼・独自のフォントなどが特徴の古いビル

タイル貼りの外観や、大きな窓、今ではなかなか見られない凝った形状や、レトロなフォントのサインなど…渋いビルには魅力が沢山あります。耐震化の問題や老朽化による建て替え問題に直面しているビルが多い中、その魅力を再度見直してみよう、という動きが起きています。

名古屋渋ビル研究会発行の『渋ビル手帖』が面白い!

名古屋渋ビル研究会では、街中に潜んでいる古くて魅力的なビル(=渋ビル)の魅力を発掘、記録して『名古屋渋ビル手帖』として発信しています。建築やリノベーションをお仕事としている女性ふたりで活動されていますが、プロならではの目線がとても面白い内容です。

名古屋渋ビル研究会の『名古屋渋ビル手帖』

名古屋渋ビル研究会の『名古屋渋ビル手帖』

マニアックな記事やちょっと息抜きできる女性らしい特集も

古いビルの写真がたくさん載せられていて、その魅力を発信しているこちらの冊子。それぞれのビルの外観や意匠だけでなく、ビル竣工当時の写真やパース、オーナーさんへのインタビューなど、ビルの建物としての魅力だけでなく、そこでの人々の仕事や暮らしの歴史もビルの魅力として取り上げています。

名古屋渋ビル手帖 第2号より

名古屋渋ビル手帖 第2号より

色々なビルを見ているからこその横断的な特集も。こちらはビルのサインの特集。当時に流行していたグラフィックや書体について魅力的に紹介されています。

他にも、ビルの外観に貼られているタイルについての特集には当時の流行や今のタイルとの製法の違い、タイル産地が近い名古屋ならではのエピソードまで盛り込まれていて、とても読み応えのある内容になっていました。

名古屋渋ビル手帖 創刊号より

名古屋渋ビル手帖 創刊号より

ビルをモチーフにしたクッキングレシピのページも。
設計図から作るというこだわりにクスリと笑わされつつ、美味しそうな写真におなかが空いてきます。

『名古屋渋ビル手帖』は名古屋渋ビル研究会のサイトから購入できますので、ご興味のある方は是非読んでみてくださいね!

名古屋渋ビル手帖 第2号/中産連ビル特集号より

名古屋渋ビル手帖 第2号/中産連ビル特集号より

大阪ではBMC(ビルマニアカフェ)が魅力を発信中

大阪ではBMC(ビルマニアカフェ)が古いビルの魅力を伝える活動を長くされています。前にご紹介した名古屋渋ビル研究会も実はこのBMCの活動に感化されてはじまったという、古いビルの魅力発信の家元的な存在です。

古いビルをこよなく愛する5人の方が持ち回りで記事を書いたり、ビルを活用するイベントなどをしていて、ビルへの愛情あふれる著書3冊は濃い内容でページ数も多く読み応えたっぷりです。

いいビルの写真集 WESTはBMCのルーツから古いビルの楽しみ方まで、伝えたいことがぎっしり詰まった一冊。有名建築家が設計したビルから街中に佇むビルまで幅広く、普段何気なく目にしている古いビルの魅力にハッと気づかされる写真がたくさん掲載されています。

この中には解体され今は存在しないビルも多数あるという貴重な写真集でもあり、メンバーが愛する古いビルが解体されることが決まった際のエピソードには、うるっとさせられてしまいます。

ビル全体だけじゃなく、その細部の魅力も発信!

いい階段の写真集はその名の通り、全国のいい階段の写真集。今ではビルの中ではエレベーターが主な動線ですが、昔から階段は建築デザインの重要なポイントでした。建築家が丹精込めてデザインした階段は現地に行って登りたくなるような美しさ。ここまで階段だけをフォーカスした写真集は他にはない一冊です。

喫茶とインテリア WESTは、昭和の喫茶店・洋食店のインテリアにフォーカスして、その建築的魅力に迫る一冊。古いビルにある喫茶店は、新しい建物には決してつくり出せない歴史ある素敵なお店も多いですよね。時折登場する店主さんの笑顔にも癒さます。

東京の渋ビル情報本も。

東京の渋いビルについてもガイド本が発売されています。
シブいビルこれまでご紹介したものよりも読み物的な一冊ですが、東京ならではの大きな規模のモダニズム建築がメインで特集されています。百貨店やホテルなど、高度成長期の最先端のデザインの建物を知ることができ、一般の人も中に入れる建物も多いのも楽しみのひとつです。

古民家や町家が見直され、今では憧れの存在になっているように…高度成長期の古いビルも、これから様々な活動や提案により、魅力を増していく存在だと思います。リノベーションがますます広まって、これらのビルも解体されるのではなく魅力的に生まれ変わるものがもっともっと増えることを願ってやみません!


この記事を書いた人

加藤サナさん

SUVACO・リノベりすのアドバイザーをしています。
建築家とつくる家のプロデュース会社で営業として働いたのち、
リノベーション会社で接客やワンストップの仕事を経験しました。
『大好きな建築と、人をつなぐ仕事がしたい』という思いで、活動しています。
家づくりのよろず相談窓口にしていただければ嬉しいです!

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