初めての家づくりでは、誰だってなにかしら失敗や後悔があるもの。想像とは違うことや、まったく思いつかなかったことは当然あります。家づくりのプロはもちろんさまざまなアドバイスをしてくれますが、実際に住むのは自分たち。当然、暮らし方に違いがありますよね。そして、前もって準備していたからこその成功もあります。
大切なのはいろいろな成功・失敗談を耳に入れて、事前に自分なりに予想しておくことだと思います。
今回は、わが家の成功/失敗の例を書いていきます。
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
◎成功例「コンセント」
◎成功例「滑り出し窓」
▲失敗例「バルコニーの水栓」
▲失敗例「壁・天井の下地」
◎成功例「コンセント」
わが家はコンセントをたくさん設置しました。もちろん後から増設もできますが、その場合、費用は倍以上かかってしまいます。
できることなら前もって多めに設置したほうがよいです。仕上がりも綺麗になりますよ。
LDKには25個以上のコンセントがあります。
常に挿しっぱなしの場所もあれば、時々使うだけの場所も当然あります。
各家庭で使用する電化製品の量は違うので、25という数だけでは適正かどうかはわからないですよね。ただ、多くて困ったことはありません。
どんなものにコンセントを使っているか、具体的な例を上げてみます。
テレビ、ブルーレイ、ケーブルテレビ、ハードディスク、AVアンプ、パワーアンプ、サラウンドスピーカー、CDプレイヤー、照明、空気清浄機、季節家電(加湿器、サーキュレーター、ホットカーペット)、パソコン、ウォーターサーバー、スマホ充電器、コンセント型蚊取り線香、など。
季節によって使うものは多少違いますが、はたして多いでしょうか?
実際は多くの家庭に、同じくらいの電化製品があるのではないでしょうか。
わが家のリビングには置いていませんが、プリンターや電話機、ゲーム機、アロマディフューザーなども、家庭によっては常設の電化製品として考えられます。
また、ものによっては使いたい場所も変わってきます。
使いたい場所が重なった時にはどうでしょう。タコ足配線という手段もありますが、安全上あまりやりたくない。延長コードを使うという手段もありますが、正直なところ見栄えがあまりよくありません。
僕はひとり暮らしの頃からコンセントの数の少なさに不便を感じていたので、家づくりの際は「余らせてもいいや」くらいの気持ちで、かなり多めの配置にしました。配置場所は、提案してもらったプランよりもかなり多いです。
おかげで、ほとんどストレスなく好きな場所に好きなものを置けます。
多めのコンセントはかなりおすすめです。
◎成功例「滑り出し窓」
以前少しお話ししましたが、わが家の多くに滑り出し窓を採用しました。
リビング、キッチン、玄関、洗面、脱衣場、トイレ、寝室、子供部屋、インナーガレージと使っていないところがありません。
滑り出し窓のよいところは、多少の雨であれば開けていても家に入りにくいところ。蒸し暑い雨の日でも、開けたままにしておけます。風の抜ける家は気持ちがよいものですよね。
特にわが家のような2階リビングの場合、デメリットとなるのは「暑さ」です。
暑さの例を挙げると、外が肌寒い日に窓を閉めたまま2階に上がると、モワッっと空気のこもった暑さを感じます。暑い日には……まさに地獄。
常にエアコンをかけっぱなしにというわけにもいきませんし、外出時にはあえて窓を開けていきたいので、雨の日にも気にせず開けておける滑り出し窓は本当に便利です。
滑り出し窓は、わが家のような2階リビングだけではなく、2階以上の戸建ての上階の部屋や廊下の窓、あるいは平家でも、防犯上問題ない高所の窓に使うにはとてもおすすめです。
常に開けておけるので、空気を循環させ室温もいくらか調節しやすいため、エアコンの使用頻度も抑えることができます。
また、当初の予想以上に風が入ってきます。窓のサイズが小さいので心配でしたが、まったく問題ありませんでした。
わが家の最高の設備のひとつです。
▲失敗例「バルコニーの水栓」
ダイニングの横にバルコニーがあるのですが、ここには水栓を設置しませんでした。
バルコニーの使いみちとしてはバーベキューや花火を考えていて、その後の片付けは庭まで持っていってからすればいい、と思っていたのです。
それは思っていた通りで困ってはいませんが、盲点だったのが定期的な掃除。なんでそこに目が向かなかったのか……本当に不思議です(笑)。
今は泣く泣く、水を溜められる桶一体型の高圧洗浄機で掃除をしています。
が、溜まった水がなくなる度にキッチンで水を汲みに行くので、作業の手が止まり効率が悪い。それに重たい。
1時間程度の掃除に十数回は汲んでいます。
デッキ材や窓や壁を楽に掃除するために、バルコニーの水栓は不可欠。
暮らしやすさには必要な設備でした。
▲失敗例「壁・天井の下地」
普通に暮らすうえでは問題ないのかもしれませんが、壁の下地は強度のある木材を使えばよかったと思っています。
わが家の一部を除いて、壁や天井のほとんどが石膏ボードです。おそらくそういう住宅は多いと思います。
何が不都合かというと、重たい照明やインテリアなどを後付けする場合です。
アンカー付きのネジや石膏ボード用のフックを使用しますが、やはり強度面での不安が残ります。
僕の体験談ですが、壁に飾っていた時計が落下して壊れたことがありました。
時計自体は2kgもなかったので、石膏ボード用の対負荷3kgのフックを使用していたのですが、仕事から帰るとフックごと落下していて弱さを感じました。
通常、壁には一定間隔で基礎となる木があり、その部分にはネジが使用可能です。ただし、本来付けたい場所とは異なった場合、やはり諦めることがあります。
天井も同じで、石膏ボード用の吊り金具もありますが、やはり重たいものだと不安が残ります。
ハンモック吊りたかったな〜(笑)。
これがもし下地が木材であれば、もう少し制限なくインテリアを楽しめたと思います。
せめてリビングだけ、もしくは一部分だけでもそうしておけばよかったと思う部分です。
楽しみを拡張していくうえでは壁や天井は基礎となるので、下地を意識した家は将来的に長く楽しめるのではないでしょうか?
家を建てたあとで対応できることもあります。しかし、「前もってわかっていたならこうしていたのに……」ということがあると、悔やまれます。デザインや機能面でも抜け目のない家に仕上げたいですよね。
今回も、最後まで読んでくださってありがとうございました。