日本で古来から取り入れられてきた「真壁工法」。寺社仏閣でも用いられている工法で、伝統的な日本建築を身近な住まいのなかで堪能できます。今回は、その魅力と現代の住まいに合わせてモダンに取り入れた事例をご紹介していきます。
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真壁工法とは
木の温かさに包まれる和室
自然素材をふんだんに取り入れた心地良い空間
木材の種類や色にもこだわれば理想の住まいに
大容量の収納がインテリアとしても素敵な住まい
凛とした日本建築を堪能する
和モダン空間に導く真壁工法
真壁工法とは
「真壁工法」とは、柱や梁を隠さずに見せる工法のこと。柱や梁が直接空気に触れるため、耐久性が高いと言われています。伝統的な和風建築の美しさを堪能できる真壁工法は、現代の住まいでも今なお取り入れられています。
木の温かさに包まれる和室
小上がりの和スペースは、テーブルを中心とした掘りごたつ式なので、楽な姿勢で過ごすことができます。梁や柱がアクセントとなり、木の温かさに包まれるような優しい雰囲気を醸し出しています。
自然素材をふんだんに取り入れた心地良い空間
木をふんだんに取り入れた真壁工法のリビングに、シンプルな北欧テイストの家具がマッチしています。柱に能登ヒバ、梁には加賀杉、壁から天井までは断熱や調湿に優れた珪藻土、床には無垢材を使い、自然素材をふんだんに取り入れた気持ちの良い空間に仕上げています。
木材の種類や色にもこだわれば理想の住まいに
白壁にナチュラルカラーの木材が自然に馴染み、明るく広々とした空間に仕上がっています。梁や柱が目立つ真壁工法ですが、壁と木材の色を近づけることで主張し過ぎず優しい印象を与えます。
また、木材の経年変化を楽しめることも真壁工法の魅力のひとつ。木材選びからこだわれば、より愛着の沸く空間になりそうです。
大容量の収納がインテリアとしても素敵な住まい
柱と棚板を組み合わせた壁面収納は、ぜひ参考にしたいアイデア。本棚やテレビボードを含めた大容量の収納は、リビング収納としてだけでなくインテリアとしても素敵です。木の質感を楽しめる真壁工法が収納にも生かされています。
凛とした日本建築を堪能する
次の部屋、また次の部屋と誘われるような美しい空間。柱や梁によって縁取られた造形美は、日本の伝統建築らしい凛とした空気をもたらします。
自然素材をふんだんに用いたこちらのお宅では、大きなクリの木を大黒柱として取り入れ、重厚感のある空間に仕上げています。
和モダン空間に導く真壁工法
リズミカルに並んだ柱が、デザインとしても素敵な住まい。真壁工法は純和風住宅だけでなく、現代的な住まいに取り入れることで和モダンな空間が生まれます。
職人さんの高い技術が必要とされる真壁工法ですが、近年では工法を規格化するなど、工費を抑えて取り入れられる方法もあるのだとか。古き良き日本の伝統スタイルをモダンなイメージにシフトすることで、あらゆる世代が住まいに取り入れやすくなっています。ぜひ参考にしてみてください。